知的障害などの人たちが表情豊かに制作した織物や絵の展覧会が十七日、金沢市三小牛町の「ぽれぽれ工房山の家」で始まった。バッグやキーホルダー、クッキーなどの販売もしている。十八日まで。
市内のNPO法人「地域支援センターポレポレ」が二〇〇九年から毎年開いている作品展で、山の家での開催は初年以来。金沢、野々市、内灘から通う利用者二十二人が出品した。
木枠の中にさまざまな色の糸を織った作品は、織り方が途中から奔放になり、織るというより糸を詰め込んだようになっていくのが面白い。糸を織りながら、合間に思い付いた言葉を紙に書いて織り込んだ作品も。「7:59 かぜぎみ」などの言葉が躍る紙と織物が妙に調和している。
段ボールをカンバスに、絵の具をへらでエネルギッシュに塗り付けた抽象画、チラシを細かく切って丸め、一つ一つを「髪」に見立て作ったパンチパーマのようなカツラも。電車の路線図などのイラストを描いた皿の数々にも、自由な発想がちりばめられている。
利用者が日ごろ工房で作っている藍染めの手ぬぐいやハンカチ、利用者のイラストを使ったバッグをはじめとする商品も並べた。
スタッフの菊義典さん(40)は「見て楽しんでもらい、制作の経緯の物語もスタッフに聞いてもらえたら」と話していた。
問い合わせは、同工房=電076(287)3414=へ。
色鮮やかな作品や商品が並ぶ会場
2016年7月18日 中日新聞