ゴエモンのつぶやき

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早大ラグビー部、岸野の挑戦!! 部初の聴覚障害者 目標は日本一!!

2016年07月11日 02時49分49秒 | 障害者の自立

 関東大学ラグビー対抗戦Aグループの強豪、早大に1918年の創部以来初の聴覚障害者選手が誕生した。岐阜聾(ろう)学校出身の岸野楓(18)だ。高校時代、全国大会(花園)に出場機会のない少人数チームからの選抜メンバーとして「U-18合同チーム東西対抗戦」に2年連続出場した実力者が、スター選手の集まる名門で、新たな挑戦を始めた。 

 早大ラグビー蹴球部入部のための登竜門、時に脱落者が出る約2週間の厳しい新人練習を乗り越え、この4月、岸野は晴れて伝統ある部の一員となった。「家族や支えてくれた人たちに早稲田のラグビー部で活躍して恩返ししたい」。自己推薦で受験し、合格した時に決めたスタートラインに立った。

 入部式では、「チームメートとコミュニケーションを図り、レギュラーを取る」と力強く宣言した。新人練習で岸野の体力と意欲を認めた山下大悟監督(35)から「聴覚障害者としてではなく、1人の選手として見る」と声をかけられ、「現役時代をテレビでしか見たことのない偉大な監督に言われてうれしかった。期待に応えたい」と意気に感じた。

 現在は、同部の3カテゴリーの一番下で練習している。高校時代、陸上競技部で体を鍛えてきたが、ラグビーは、部員が少ない学校の選手が集まって試合に出る合同チームでしかプレー経験がない。

 「(高校で)筋トレができていなかった分、パワーはチームでビリ。基礎もまだ身に付いていない。でもスタミナは通用すると確信できたので、課題を改善すれば、上を目指せる」と手応えを感じている。

 ポジションはロック、フランカーというFWの2列目。口の動きで相手の言葉を読み取る岸野には、背後からの指示は聞こえない。練習ではトレーナーがコーチの指示の詳細をボードに書いてくれる。チームメートは簡単な手話を覚えてフォローしてくれる。「岸野が周りをそうさせている」と山下監督が言うように、周囲もバックアップは惜しまない。

 困るのは実戦だ。「(6月18日の)横浜国大との練習試合に出場したときは味方の出したパスのコールが聞こえず、自分で当たってしまった」。聴覚障害者ゆえの問題に根本的な解決策はない。「チーム戦術への理解を深めて、次のプレーを予測するなど練習で克服していくしかない」。とてつもない難題に挑戦する覚悟はできた。

 ゴールは、入部ではない。「Aチームの先発を勝ち取って、大学日本一に貢献したい」。聴覚障害のある後進に、希望を与える存在になるため、赤と黒の伝統のジャージー獲得へ勝負する。

タックル練習で体を張る早大の岸野(左)

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工房まる 障害福祉サービス事業所 福岡市 絵や陶芸に、伝えたい思いを

2016年07月11日 02時21分53秒 | 障害者の自立

 絵画や陶芸(とうげい)など、障害者(しょうがいしゃ)の創作(そうさく)活動に力を入れている福祉施設(ふくししせつ)がある。福岡(ふくおか)市内3カ所に拠点(きょてん)がある障害福祉サービス事業所「工房(こうぼう)まる」。利用者は毎日3~4時間、思い思いに作品づくりに励(はげ)む。なぜ創作活動を大切にしているのか-。こども記者が取材した。

 ●朝はハイタッチ

 同市南(みなみ)区野間(のま)の住宅街(じゅうたくがい)。その一角に立つ古い木造(もくぞう)2階建てが工房まるの「野間のアトリエ」だ。午前10時前、利用者を乗せた送迎車(そうげいしゃ)が駐車場(ちゅうしゃじょう)に入ってきた。

 工房まるは1997年4月にオープン。現在(げんざい)は18歳(さい)~60代の48人が在籍(ざいせき)していて、このうち野間には26人が通っている。身体や知的、精神(せいしん)障害など状況(じょうきょう)はさまざま。年齢(ねんれい)も障害も違(ちが)うけれど、みんな車を降(お)りると、笑顔(えがお)でハイタッチして、仲の良さが伝わってきた。

 こども記者たちは、初めての福祉施設の訪問(ほうもん)で、少し緊張(きんちょう)していたので「とてもアットホームな雰囲気(ふんいき)」(井(い)記者)にほっとした。

 ●売上高1千万円

 室内に入ると、「稼(かせ)ぐ人になる」と書かれた張(は)り紙(がみ)に目が留(と)まった。支援員(しえんいん)の池永健介(いけながけんすけ)さん(42)によると、利用者が描(えが)いた絵をTシャツやカレンダーにしたり、粘土(ねんど)で作ったオリジナルキャラクターを箸置(はしお)きにしたりして販売(はんばい)しているという。ピカソの絵のように色使いが独特(どくとく)な作品が多く、西田(にしだ)記者は「アイデアがすごいし、自分らしさが出ている作品ばかり」と驚(おどろ)いた。

 いろんなメーカーやお店が商品化に協力して、福祉施設としては多額の年間1千万円以上を売り上げたこともあったという。「お金を稼ぐことは、自立した生活への第一歩」(池永さん)なので、売上金は主に利用者の賃金(ちんぎん)になる。

 ●できることから

 工房まるでは絵画と陶芸、木工のグループに分かれて作業をしている。みんな自由に絵筆を走らせたり、粘土をこねたり、木を切ったり。作品のお手本やモデルはなく、作り方を指導(しどう)する人もいない。「教えたり、無理をさせたりすると、伸(の)び伸(の)びしたいい作品にならない」と池永さん。楽しそうに作品づくりをする様子を見て、佐伯(さえき)記者は「できないことを(無理して)できるようにするのではなく、できることを考える」から個性的(こせいてき)な作品が生まれると感じた。そして「思いを言葉でうまく表現(ひょうげん)できなくても、作品で表現している」と分かった。

 施設長(しせつちょう)の吉田修一(よしだしゅういち)さん(45)は、創作活動を通じて「それぞれの個性や表現の違いを知り、理解(りかい)し合うことが(障害がある人とない人の)壁(かべ)を小さくすることにつながる」と話した。

 三角形も四角形も、どんな形も丸の中に収(おさ)まる‐。工房まるの名前には、いろんな個性を受け入れる社会にしていきたいという願いが込(こ)められているという。

 ●「作品を通して僕たちの生きざまを見てほしい」 アトリエで3人に聞いた

 こども記者たちは、福岡(ふくおか)市南(みなみ)区三宅(みやけ)の「三宅のアトリエ」も訪(おとず)れ、利用者と語らったり、一緒(いっしょ)にキーホルダーを作ったりした。

 民家を改装(かいそう)したアトリエで6人の利用者が絵を描(えが)いていた。私たちは、利用者が描いたイラストのコピーに色を塗(ぬ)り、それを専用(せんよう)の機械でキーホルダーに仕上げる作業を体験させてもらった。西田(にしだ)記者がカラフルな色鉛筆(えんぴつ)を選ぶと、利用者の山田恵子(やまだけいこ)さん(29)と松永大樹(まつながひろき)さん(33)が「とてもすてきね」「いい感じですね」と褒(ほ)めてくれた。そう声を掛(か)けられて「絵が得意ではなかったけど、うれしくてこれからは挑戦(ちょうせん)したいと思った」という。

 利用者の柳田烈伸(やなぎたたけのぶ)さん(35)も会話に加わった。柳田さんは脳性(のうせい)まひで思うように体を動かせないけれど、絵は個展(こてん)を開くほどの腕前(うでまえ)だ。私たちが絵を上手に描くこつなどを聞くと丁寧(ていねい)に答えてくれ、最後にこう話してくれた。「(今日のように)たくさん話をして自分たちのことを知ってもらえると、自分も刺激(しげき)を受ける。絵を通して、僕(ぼく)たちの生きざまを見てもらえるとうれしい」

 取材後、新聞社に寄(よ)せた記事に、佐伯(さえき)記者は「障害(しょうがい)がある人にどう接(せっ)したらいいか分からなかったけれど、この日の数時間でイメージが変わった」と書き、「しゃべってみたら楽しくて面白(おもしろ)い人たちだった」と話した。井(い)記者は「(障害のある人もない人も)お互(たが)いのことをわかり合える世の中になってほしい」と願いをつづった。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼工房(こうぼう)まる NPO法人「まる」が運営(うんえい)し、創作(そうさく)活動を中心にした就労支援(しゅうろうしえん)や生活介護(かいご)などを行う。福岡(ふくおか)市南(みなみ)区野間(のま)と三宅(みやけ)、同市西(にし)区野方(のかた)にアトリエがある。火曜日から土曜日の午前9時~午後6時に開所。野間のアトリエ=092(562)8684。

利用者が描いた原画を見せてもらった

2016年07月09日   西日本新聞


パラスポーツ体験で魅力伝える チャレンジド・ビジット

2016年07月11日 02時10分05秒 | 障害者の自立

 パラスポーツのアスリートらが全国の小中学校を訪問して障害者スポーツの魅力を伝え、競技を体験してもらう「チャレンジド・ビジット」(朝日新聞社主催)が9日、東京都新宿区立四谷第六小学校であった。

挑戦の大切さやバリアフリーについて考えてもらうのが狙い。初めての開催で、小中学と保護者の約40人が参加した。

 午前の部では、車いすラグビーの体験会が開かれた。

 車いすラグビー用の車いすの値段はいくらでしょうか――。

 ①30万円

 ②70万円

 ③100万円以上

 車いすラグビーを見るのも体験するのも初めてという参加者の子どもたち。指導にあたった日本ウィルチェアーラグビー連盟普及部長の峰島靖さん(36)の問いかけにはほとんどが答えられなかった。

 正解は③。

 車いすラグビーは、車いす競技のなかで唯一タックルが認められている競技で、「マーダーボール(殺人球技)」とも呼ばれる激しさが魅力。体験会には、ラグビーワールドカップ元日本代表の広瀬俊朗さん(34)もゲスト参加した。

 激しいタックルを受けた同小6年の小瀬凜太郎君(11)は「車いすは障害のある人のものだと思ってた。でも、スピードも迫力もあって、腕の力もたくさん使って、新しいスポーツをした気分になった」。

 スポーツが苦手という同小4年の谷林明依(めい)さん(9)は「車いすだと男子と一緒の試合で頑張れた。タックルは痛くなかったけど、動けなくなってしまったので、また練習したい」と話した。

 今年5月に初めて車いすラグビーを体験したという広瀬さんは「同じラグビー仲間として、僕のできないことをしている選手たちを尊敬している。スポーツを通して、障害者と健常者の垣根がなくなればいい」と期待した。

 峰島さんは、子どもたちに対し、23歳の時に交通事故で下半身と手に障害を負った自らの経験を話した。「できないことはあるけど、けがをする前とは違う方法を考えればどんな目標でも達成できる。みんなも目標を立てれば、楽しいことがたくさん見つかる」と語りかけた。

 午後の部では、座ってプレーするシッティングバレーボールの体験会があった。

 また、会場ではパナソニックによる障壁のないユニバーサルな社会を実現するために開発された最新機器の体験会も開かれた。腰に装着すれば重たい荷物でも軽々と持ち上げられるロボット「アシストスーツ」や、日本語を英語や中国語などの複数の外国語に翻訳して声を出すメガホン「メガホンヤク」などが披露された。

写真・図版 

広瀬俊朗さん(左)がお手本になって、競技用の車いすには足からではなく、お尻から乗り込むように指導を受けた

2016年7月9日   朝日新聞

 


災害弱者視点の避難所生活 駒ケ根で講演

2016年07月11日 02時06分04秒 | 障害者の自立
障害者など災害弱者の視点から避難所生活について考える講演会が9日、駒ケ根市の駒ケ根総合文化センターであった。日本赤十字社長野県支部の赤十字健康生活支援講習指導員奥原ます子さんが「震災に学ぶ避難所生活の問題と対策~知って役立つ避難所生活の豆知識」と題して講演。まずは自分や家族の身を守るため、障害や体の特性などに合わせた品の用意など普段からの備えの大切さを訴えた。

避難所生活で苦労する事例としてまず食物アレルギーを挙げ、「発災直後は管理栄養士も配置されず、対応食の提供は難しい」と指摘。「一定期間生き延びるための食料を個人で備蓄しておくべき」とし、用意がない場合には「はっきりと助けを求める声を上げてほしい」と話した。

トイレについても「きちんと確保されないと、我慢したりして健康被害と衛生環境の悪化をもたらす」と対策の重要性を強調。障害者や高齢者などは仮設トイレや和式トイレは使いにくいとし、災害用ポータブルトイレや紙おむつが便利と話した。また情報の伝達についても多様な障害のある人への対応は困難を極めるとし、「普段から具体的な方法を検討する機会を設けてほしい」と呼び掛けた。

講演会は駒ケ根市の障害のある子どもの保護者らが、身近な悩みを共有し、支え合うことで子どもの成長を後押ししたいと4月に発足させた「親と子学び・育ちの会まねきネコ」が開催。会員や一般市民ら約20人が聴講した。

2016年7月10日   長野日報


車いすでダイビング 奄美に体験施設

2016年07月11日 01時49分02秒 | 障害者の自立

 2020年東京パラリンピックを前に障害者スポーツへの注目が集まる中、奄美大島に車いす利用者専用のダイビング体験施設が完成した。宿泊する部屋や練習用のプールを備え、海に出る際は車いすのまま船上と海中を行き来できる「エレベーター」付きの船を使う。新たなマリンスポーツ施設の登場に、利用したアスリートらも歓迎の声を上げている。

 奄美空港(奄美市)から車で約1時間半。白い砂浜の先にマリンブルーの海が広がる瀬戸内町の沿岸部に「ゼログラヴィティ清水(せいすい)ヴィラ」はある。

 「最初は怖かったけど、いろいろな魚がいて幻想的な世界でした」。6月上旬、施設の開所式に招かれた北京パラリンピックの女子車いすバスケットボール日本代表メンバー、増子恵美さん(46)は、ダイビングを体験して満面の笑みを浮かべた。

 インストラクターに手を引かれて海中を泳ぎ、エレベーターで船に上がった。19歳の時の交通事故で車いす生活になって以降、海で泳いだのは初めてという。

 施設を運営するのは一般社団法人「ゼログラヴィティ」(瀬戸内町)。代表理事の鳥畑純一さん(66)は医療器具を取り扱う商社を経営する。「ダイビングの無重力のような状態は楽しく、自由になれた気がする。この楽しさを車いす利用者にも味わってほしい」と法人を設立し、施設を整備した。ゼログラヴィティ(zero gravity)は「無重力」という意味。施設名と法人名には鳥畑さんの思いを込めた。

 施設面積は約990平方メートル。2階建て施設の1階部分に段差のない客室4部屋を備え、障害者ダイビングを指導する団体「HSA JAPAN」(東京)の認定インストラクターが常駐する。

 練習用プールには、車いすのまま水中に入れるよう緩やかなスロープが設置されている。海に出る際は近くの港に移動し、船底から海中に延びる箱型のエレベーター設備が付いた専用船で沖合に出る。

 目標は年間100人の利用だ。開所後、利用の問い合わせが相次ぎ、夏休みに入る7月下旬には三つの家族から予約が入っているという。ダイビングのほか、シーカヤックやゴムボートなども利用できる。

 鳥畑さんは東京パラリンピックを見据え、「海外の出場選手らが立ち寄って、マリンスポーツの楽しさを感じて発信してくれれば」と期待を寄せている。

車いすを降り、インストラクター2人に付き添われてダイビングに挑戦する増子さん(中央)(鹿児島県瀬戸内町で) 

車いすを降り、インストラクター2人に付き添われてダイビングに挑戦する増子さん

2016年07月10日 Copyright © The Yomiuri Shimbun