ゴエモンのつぶやき

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花で支える障害者の就労支援

2017年01月05日 04時09分07秒 | 障害者の自立

 昨年12月の初旬。東京・南青山にある障害者の就労支援事業所「アプローズ南青山」では、精神障害や知的障害のある人たちがクリスマスのリースを作っていた。プロのフラワーデザイナーに教わりながら、モミやヒバの枝を丁寧に土台に結びつけていく。生花やコットン、ドライフルーツなどを飾り、ラッピングしてリボンをかけると、しゃれたリースが完成した。

 ここは「就労継続支援B型事業所」と呼ばれる施設で、インターネットでフラワーショップ「ビスターレ ビスターレ」を運営している。注文を受け、障害者が作った贈答用の花束やフラワーアレンジメントを3千~1万円ほどで販売するほか、企業の受付や店頭に飾る花、イベント会場の装花なども請け負う。

 事業所を作った光枝茉莉子さん(32)は大学卒業後、都庁で福祉の仕事をしていた。障害者が働く現場を見て回り、箱の組み立てやラベル貼りなどの作業が多いこと、工賃が安いことを知った。

 「障害のある人が自分の感性やセンスを生かせる仕事で、工賃アップを目指す場所を作りたいと思ったんです」。需要が安定していて単価が高く、人に喜んでもらえる仕事……、「花がいい」とひらめいた。30歳で都庁を辞め、2014年春に事業所を開いた。

 スタッフは花や福祉の職業指導員など7人。精神、知的、身体障害のある人が45人登録している。

 そのうちの一人、森田義男さん(45)は、別の施設からの紹介で2年ほど前から通っている。出版物のデザイナーだったが、くも膜下出血で倒れて記憶障害などが残り、仕事を続けることができなくなった。「朝起きたら全部夢になってないかなって、毎日思っていました」

 現在は週に3日通い、1日6時間程度、作業する。「花に触ると気持ちが晴れるし、お客様へ納品に行くのがすごく楽しいんです」。妻と暮らす自宅にも花を飾るようになった。

 昨年度は約1100万円の売り上げがあったが、工賃アップは道半ばだ。現在の基本時給は120円。技術や仕事に取りくむ姿勢などを評価して加算しているが、「まだまだです。知名度と生産性を上げて理想とのギャップを埋めていかないと」と光枝さん。

 一方、ここで働き自信を取り戻した11人が、レンタルドレス店やパン店などに就職していった。光枝さんは「仕事を任され、評価されることで、自立心や自尊心が生まれる。それを引き出すのが、私たちの役割だと思っています」

 花屋の名前「ビスターレ ビスターレ」は、ネパール語でゆっくりゆっくり、という意味。焦らずに、自分たちのペースで進むという決意が込められている。(長谷川陽子 長谷川陽子)

■就労継続支援B型事業

 障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスのひとつ。一般企業で働くことが難しい人に働く場を提供し、就労に必要な能力を身につけるための訓練を行う。雇用契約は結ばない。利用者の人数などに応じて国などから給付費が支払われる。工賃は売り上げから必要経費を差し引いて支払う。厚生労働省によると、事業所は全国で9244カ所あり、平均工賃は月額1万4838円、時給は187円(数字はいずれも2014年度)だった。

 他に、雇用契約を結び最低賃金を保障するA型や、企業などへの就職希望者を原則2年間受け入れる就労移行支援事業所がある。

■取材後記

 区役所でセンスのいい花屋のチラシが目にとまり、どこのお店だろうと思って手に取ったのが、この施設を知るきっかけだった。

 障害のある人の丁寧で心のこもった仕事を、有名店で働いていたフラワーデザイナーたちが支えている。

 作業場で花と向き合う利用者を見て、感性を生かす仕事がどれほど人を生きいきとさせるのかを知った。

 さっそく知人の誕生日に贈る花を注文した。写真・図版  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作業を見守る光枝さん(右端)。森田さん(左端)はクリスマスに向けリースを作っていた

2017年1月4日   朝日新聞


自分は健常者だと思っている私たち全員が抱える「ある重い障害」

2017年01月05日 03時55分35秒 | 障害者の自立

2016年7月、相模原の障害者施設が襲われ、入所者19人が殺害された。

容疑者は犯行予告の手紙の冒頭に殺害理由として「世界経済の活性化」を挙げた。続けて「重複障害者の方が家庭内での生活、及び社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界」を望むとしたうえで、「障害者は不幸を作ることしかできない」と結んだ。

容疑者のしたことは断固として拒絶する。だが、彼の考えを突き詰めていったとき、私たちが日々の暮らしで馴染んでいる経済性や効率といった価値観を極端な形であれ、体現しているにすぎないのではないか。そう思えてくる。

踏み込んで言えば、彼はある意味で、現状の世のあり方によく適応し、「健常に」育ったのかもしれない。培った健常さが障害者の抹殺に行き着いたとすれば、その凶暴性は人間の本能に根をもっているはずだ。

本能のままの振る舞いと凶暴性に境界はあるのか。人間にとってのノーマルさ、障害とは何か。

こういったことを専門家はどう考えているのか。そこで武術界で注目されている光岡英稔氏と福祉業界で独自の活動を展開している福森伸氏に対談をお願いした。

光岡氏については過日、「現代ビジネス」に掲載されたインタビュー「教育すると、人間は『弱く』なる!」を読んでいただきたい(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45934)。

しょうぶ学園について説明すると、鹿児島にある知的障害者支援施設であり、ドキュメンタリー映画「幸福は日々の中に。」が全国で公開されるなど、メディアの注目は近年高まっている。

その発想のユニークさは、たとえば俳優の広末涼子が出演したCM曲にも使われた、園の利用者の障害者と職員からなるパーカッショングループ「otto&orabu」の演奏にも現れている。メンバーのうち施設利用者は音階がわからず、専門的な訓練も受けていない。

だが、いついかなる時もブレることなく、目前の楽器に向かい、行為することに没頭する。そんな彼らだからこそ坂田明をはじめ名だたるミュージャントとセッションしようとも物怖じせず、いつも通り大胆に演奏する。

その姿を見るとき、多数派の健常者は向上、発展することを疑いもしない自らをいぶかしく感じるだろう。

しょうぶ学園の試みは、私たちが現実と信じている以外の現実のあり方を示唆している。ふたりの対談は、現実と幻想の境界線を走るように進んだ。

〔写真提供〕しょうぶ学園

現代ビジネス    17.1.5

障害者虐待58件報告 道内施設情報公開で判明 身体的が6割超

2017年01月05日 03時50分44秒 | 障害者の自立

 2012年10月の障害者虐待防止法の施行から昨年12月下旬までに、道に寄せられた福祉施設の職員による障害者への虐待事案の報告が58件に上ったことが、関係者が情報公開請求した内部資料で分かった。うち6割以上は身体的虐待だった。資料からは、これまで公表されなかった虐待内容の詳細が明らかになり、複数職員によるものや介助中のわいせつ行為など悪質なケースも目立った。

 厚生労働省の統計では、道内の福祉施設職員による障害者への虐待件数は、12年10月から昨年3月末までに計30件とされていた。同期間に道に寄せられた報告件数は46件で1・5倍に上る。道によると、1件の通報に基づく調査の過程で別の虐待事案が分かっても、同省の統計ではまとめて1件と計上されるという。職員1人が複数の利用者を虐待したケースなどもあり、統計では見えにくい現状が浮き彫りとなった。

 障害者虐待防止法 福祉施設や家庭、職場などでの障害者虐待を予防、早期発見するため、2012年10月に施行された。虐待を《1》身体的虐待《2》性的虐待《3》心理的虐待《4》経済的虐待《5》ネグレクト(放置・放棄)―に分類。虐待を発見した人に対して自治体への速やかな通報を義務付け、都道府県や市町村には通報に対応する窓口の設置を求めた。

2017年01月05日   北海道新聞


障害者専用区域の駐車ステッカーデザインを改善

2017年01月05日 03時38分50秒 | 障害者の自立
障害者専用区域の駐車ステッカーデザインを改善

障害者登場車両に付着する障碍者専用駐車区域の駐車標識(ステッカー、写真)のデザインが変わる。

 ソウル市は改正された「障害者・高齢者・妊婦などの便宜増進の保障に関する法」に基づいて、障害者と障害者保護者とを区分した新しい障害者専用駐車区域の駐車標識を今月から普及すると、3日明らかにした。

新しい標識は、従来の四角形を原型に変え、地色は、本人運転用は黄色、保護者運転用は白色にした。保護者運転用標識を付着した車両は、障害者が搭乗したときのみ、専用駐車区域に車を止めることができる。保護者運転用標識を取り付けた車両が、障害者を乗せず、専用駐車区域を利用する事例が増えることを防ぐための施策といえる。

駐車標識を取り替えるためには、従来の駐車標識や自動車登録証、運転免許証を持って、管轄洞住民センターを訪れればいい。交換期間は来月28までだ。8月までは広報期間として、従来の標識と混用が可能だが、9月からは違反時は罰金10万ウォンを払わなければならない。特に、身体障害の下肢関節や脊椎障害6級の場合、2010年から、「歩行上障害基準」から外され、専用区域に車を止めることができない駐車不可標識を受けなければならない。

ソウル市の関係者は、「障害者専用駐車区域には、障害者が搭乗する場合のみ駐車できる」といい、「障害者の移動権保障のため、今後、取締りや点検を強化していきたい」と明らかにした。

 January. 04, 2017   東亜日報


宮城県南エリアでアデコによる「障がい者採用・定着セミナー」を開催

2017年01月05日 03時32分57秒 | 障害者の自立
アデコ主催のセミナーを開催
世界最大の人材サービス企業、アデコグループの日本法人アデコ株式会社は、宮城県で受託した障がい者雇用アシスト事業(南エリア)の一環で2017年1月30日(月)と、2月22日(水)に「障がい者採用・定着セミナー」を開催する。
第1回は「採用」、第2回は「定着」がテーマ

このセミナーは障がい者の採用とその後の職場定着を目標とする企業、団体の採用担当者に向けたもので、第1回は初めての障がい者雇用を検討している人に向けた採用過程や面接の要所などを解説する「採用」がテーマ。

第2回では「定着」をテーマに、定着率向上に効果的、有効な手段について説明し、具体的な成功事例を紹介する。

第1回は名取市、2回は大河原で開催

「障がい者採用・定着セミナー」第1回、第2回共に時間は14時~16時、定員(各回)20名(先着順)、参加費は無料。問い合わせはアデコ株式会社仙台第1支社障がい者雇用アシスト事業(南エリア)事務局。

第1回会場は名取市文化会館 会議室。講師は株式会社FVP、ハローワーク仙台、障害者就業・生活支援センターわ~く。第2回会場は大河原駅前コミュニティセンター(オーガ)イベントホール。講師は株式会社FVP、ハローワーク大河原、障害者就業・生活支援センターコノコノ。申し込みは専用ホームページから。


セミナーチラシ
http://www.adecco.co.jp/

2017年1月4日   障害者雇用インフォメーション