川崎市の心身障害者の「成人を祝う会」が14日、同市高津区の川崎市民プラザで開かれた。スーツや晴れ着姿の新成人約130人と家族、福祉関係者ら計約400人が参加し、門出を祝った。特別支援学校や親の会でつくる実行委員会の主催。
同市では昨年7月、「川」の字を赤、青、緑の3色で描き、多様性を大切にする意味を込めた新しいロゴマークが作られた。式典で、実行委員長の上杉忠司・市立聾(ろう)学校長が、ロゴを紹介しながら「皆さんは多様性のある街かわさきをつくる主役。一人一人の個性を大切にして自信を持って立派な社会人になってほしい」とあいさつ。参加者全員が紹介された後、福田紀彦市長も「皆さんのペースで社会に参加してほしい」とエールを送った。
新成人を代表し、総菜会社で働いている小野美里さん(中央支援学校卒)が「感謝の気持ちを忘れず、たくましく生きていきたい」と誓った。
塩寺菜津美さん(聾学校卒)もファストフード店で働いていることを紹介しながら「自分がいてよかった、といわれるようになりたい」と手話を交えて話していた。
心身障害者成人式は、市主催の成人式(9日)への参加・不参加に関係なく、市内に住む障害者や関係者が集まって成人を祝い、励ます目的で実施している。
2017年01月15日 カナロコ by 神奈川新聞