つれづれ写真ノート

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ライカ試作機 2億2300万円

2012年05月14日 | カメラ

史上最高額の35ミリカメラ

またライカの話になりますが、オーストリアのウィーンで12日にあったカメラのオークションで、1923年製造の35mmライカが216万ユーロ(約2億2300万円=手数料込み)で落札されたというニュースが各メディアをにぎわしています。カメラとしては史上最高額だそうです。

メディアのうち、13日のロイターから引用すると、

『出品されたのは、ライカが市販の2年前に試作した約25台の「0型機」の1台。現存しているのは10数台のみだという。落札者は明らかになっておらず、出品者についても、競売会社は欧州の個人収集家としか発表していない。』

とのことです。

出品者も落札者もカメラマニアなのでしょうが、古いカメラで2億円以上もの大金が動くとはすごいですね。

 

このオークションは「第21回ヴェストリヒトカメラオークション」。

その模様がユーチューブにアップされています。

 

「ヴェストリヒト」のホームページによると、

『オークション開始から3番目(全629ロット)、300,000ユーロからスタートしたカメラは超希少なLeica 0シリーズ、1923年製の対市場への試験的なカメラ。オークション会場からの入札者、電話からの入札者、そしてインターネットからの入札者によるエキサイティングな競売が進行。落札価格はニューワールドレコードに。最も高価なカメラを落札した入札者については匿名のままにします。』

とあります。

今も完全に作動

 出品されたこのLeica 0シリーズの詳細も、写真とともに紹介されていましたので、じっくり見てみました。

拡大写真を見て分かるのは、カメラナンバー「116」、「Leitz Anastigmat」の文字 (収差補正レンズ)、レンズの開放絞り「3.5」、焦点距離50mmなど。

レンズ前面のツマミを回して絞りを選び、ボディー側のツマミで距離を調節するようです。上部にはファインダー、フィルム巻き取りクランク(?)、何か分からないダイヤル類が付いています。

 驚くのは、89年前のこのカメラが今でも完全に作動するということ。このあたり、ライカというカメラの凄さを感じますね。

 

 ◇高騰する落札額

 ところで、この種のニュース、前にも聞いたような…

実は昨年の同じオークションで、Leica 0シリーズ( ナンバー107)が、当時最高額の132万ユーロで落札されて、ニュースになっていました。

それまでにも、高額落札が何度かあり、それが次々更新されているということのようです。

現存する台数が非常に限られているので、残り少なくなるほど金額が高騰するのも当然かもしれません。

しかし、ノルウェーの画家ムンクの「叫び」が、1億1992万ドル(約96億円)で落札されたというニュースを最近聞いたばかり。お金のあるところにはあるんですね。