私見・写真の修正について (2)
30日付の毎日新聞北海道版朝刊1面に、修整したシバザクラの写真が誤って載ってしまい、31日付でお詫び記事が載ったとのこと。各メディアに出ています。
そのいきさつは、
『写真は、北海道報道部のカメラマンが撮影。自分の影が写っていたため、個人的な興味からソフトで一部を複製して貼り付け、影を消して保存。その後、出稿した4枚の中に紛れ込み、紙面に使用された。花を増やす意図はなかったという。(読売新聞)』
とのこと。どうして分かったのかなと思って調べて見ると、
『(写真の)手前に輪郭のようなものが複数確認できる。読者から指摘があり、判明した。(共同)』
というわけ。
悪意の修正なら、輪郭を残すような下手なことはしないでしょうから、誤って載ってしまったという新聞社の説明を信用してもよさそうですが、しかし、いけませんねエ。写真の管理や編集作業もズサン。
事件事故でなく、ただの花の写真だといっても報道は報道。
報道写真で修正が許されるのは、極端でない色調・コントラストの補正や、トリミングまでではないでしょうか。そこに存在するものを消したり、無いものを付け加えたりは、事実を誤認させることにつながります。(昔の新聞社では大なり小なりやっていたことですが… 今は厳しくあるべき)
「個人的な興味」でちょっとソフトをいじって修正してみる。そういう気持ちが起こるところから、社内のモラルが崩れていき、やがてほかの面でも読者の信頼を失うようなことに至るのでは、と感じます。
ちなみに問題の写真は、北海道大空町の公園らしいです。大空町のホームページを見ると、とてもきれいな写真が載っています。
修正など必要のない、どう撮っても絵になる被写体だと思いますが…