大阪ミナミの量販店で、ニコンの新フルサイズデジタル一眼レフD600を触ってきました。
店に行く途中に通る「なんばパークス」。コスモスが飾られていました。秋ですね。
ニコンD 600。
レンズはAF-S NIKKOR 24-85mm F3.5-4.5 G が付いていました。
さっそく店内を撮ってみます。
まず良い印象から。
確かに軽いです。D800に比べると相当軽い。ズームレンズの重さもあって、ズッシリ感はあるものの、フルサイズでこれなら、使いやすいです。
ファインダーが明るくて見やすい。これは一番のポイント。
視野率約100%の新設計光学ファインダー。マニュアルフォーカスでのピントの山もつかみやすいです。
これだと、たとえばAFに頼らず、手持ちでマニュアルフォーカスするという、一眼レフの原点に立ち返った撮影の仕方も可能なのかな、という気がします。
昔のフイルムカメラではそれが当たり前でした。デジタルになって、フォーカシングスクリーンが変わり、もはやファインダーでマニュアルフォーカスなんて至難の時代になってしまいましたが、このファインダーならそれができるような… これはうれしいですね。
39点オートフォーカスを試します。
速い? それほど速くもないが遅くはないです。まあ普通ですか。
ただ、フォーカスがきっちり合っているのかどうか、多少気になる感触も。
ざっと店内のお客さんを写して、すぐ画像を拡大してみると、「ジャスピン」とは言えないカットがありました。室内なので手ぶれの要素もあり得ますが、長年の経験から手ぶれの画像は分かります。そうではないような気がしたのですが…。
AFについては、オートフォーカスモードの選択、その他色々な要素がからみ、また撮影データを見てみないと本当のところは評価できません。写し方がいいかげんだったのかも。プロのレビューを待ちたいと思います。
ライブビュー撮影のオートフォーカス。
これは速いとは言えません。レンズが前後にズームするタイムラグがあります。一呼吸置いて合焦する感じです。(D7000より少し早いかな、という程度。ソニー、オリンパス、パナソニックなどのミラーレスにはかないません)
次に最高5.5コマ/秒の連写。
とても軽快。 D800とは段違い。小気味よく撮れる感じです。やはり2400万画素クラスのセンサーサイズに抑えたことのメリットでしょうか。
軽いことと合わせて、フルサイズ機としては機動性に富んでいます。
あと、長所を挙げれば、F8対応のAF、フラッシュ内蔵、SDカードのダブルスロット、微速度撮影機能、動画時のヘッドホン出力端子など。
あまり気に入らなかった点を挙げると、ボディーの操作性。
一番ストレスがあったのが同軸2段配置の撮影モードダイヤル&レリーズモードダイヤル。
D7000も同じ構造ですが、さらにロックボタンを追加したために、安全性は向上したものの手数が増え、ダイヤルが堅いこともあって使いにくかったですね。
またシャッターまわりにあるON/OFFスイッチが問題。エルゴノミクスとかで丸っこい配置のために、その下のサブコマンドダイヤルに近くなっています。このダイヤルを回すときにON/OFFスイッチが動いてしまい、突然電源断!になることも。ON/OFスイッチはもっと離したほうがいいのでは。
ま、これらのユーザーインターフェースは、「慣れたらいいじゃないか」というたぐいのものではありますが…
画質は、ネットで見る限り、おおむね好評のようです。最近の実写例では、ほんの少しですがRAWでの高感度ノイズがD800より少ないような…(Nikon Rumors参照)。解像感についても、見た目ではD800とあまり変わりません。これは「廉価版」とも思えない、特筆すべき性能。
総合的には、画質的にも機能的にも充実、かなりの専門的な撮影が可能な「エントリーレベルを越えた」フルサイズ機だという印象でした。