つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

フルサイズ4機種比較

2012年10月21日 | カメラ

カメラ雑誌の最新号は、いずれもフルサイズ機を特集していました。

 

「カメラマン」11月号(写真、フリー画像)の特集「フルサイズ選択会議」では、ニコンD600、D800、キヤノンEOS 5D MarkⅢ、ソニーα99の4機種を実写比較。ユニークなテストもあり、かなり率直に評価していて参考になりました。

以下はそのテスト結果の抜粋です(カメラの設定が不適切なため、正確な比較ができなかったテストを除いています)。

 

テスト1 「解像感」

 やはり3630万画素のD800が頭一つ抜きん出ていました。ただし画素数では劣るEOS 5D MarkⅢのほうがD600より解像感が良いという結果になったのは不思議。α99も良好。

判定は

 D800 > α99 ≧ EOS 5D MarkⅢ > D600

「レンズはどうなんだ」と言われるかもしれません。解像感についてはレンズの要素が大きいですね。

使用レンズは以下の通りでした。

D600  AF-S NIKKOR 24-120mm F4G ED VR

D800  AF-S NIKKOR 24-120mm F4G ED VR

EOS 5D MarkⅢ  EF 24-105mm F4L IS

α99  バリオゾナ―T*24-70mm F2.8 ZA SSM

 

ちょっとソニーのツァイスレンズが良すぎでは…

 

キットレンズでの比較も検討したそうですが、そうしなかった理由が書かれています。

『D600のキットレンズ(24-85mm)は、それぞれのズーム端では悪くないのだが、35-70mm辺りのミドルレンジがモヤモヤしてなんともパッとしない印象だった。(中略)繰り返しになるが、D600のキットレンズ(24-85mm VR)に苦言を呈したい。これであればD7000にAF-S Nikkor 16-85mm VRを使用した方がシャ―プネスという点では期待できるし、サードパーティになるがシグマの17-50mmF2.8 EXを選択すればシャ―プネスとサイズ、さらに財布の重さと明るさも手に入るのだ。』

D600のキットレンズをこきおろしています。そんなに良くないのでしょうか。ここまで酷評するレビュー記事も珍しいです。

 

テスト2 Part A  「高ISO感度 ISO12800」

 撮影場所は水族館。非常に暗い環境。個人的な体験からしても撮影は難しい場所です。

ISOを一気に12800まで上げてのハードなテスト。

まあこういう状況では、すでに高感度性能で定評のあるEOS 5D MarkⅢのものですね。

判定は

 EOS 5D MarkⅢ ≧ D800 > D600  >  α99   

ここでまたD600を酷評。『D600については…若干の期待ハズレといったところか。カラーノイズがやや多めで、フラットな部分がムラのように見えてしまうので印象は良くない。また、今回のシーンではAFがD800やEOS 5D MarkⅢと比較すると精度的にも動作的に劣っており、何度か迷ってからの合焦表示で、実際にピントが甘く不満が残った。』

何なんでしょうね、ここまで酷評されると、D600を買いたくなくなるんですが…。

 

テスト2 Part B  「高ISO感度 ISO6400」

 明るい場所でISO感度を上げて見たら… というテストです。

通常は、明るければできるだけISO感度を下げて画質を良くするのが普通ですから、あまり考えられないシチュエーションですが、そこはテスト。

判定は

 D800  ≧? α99 ≧? D600  ≧? EOS 5D MarkⅢ

僅差なので軒並み?マークがついています。

 

テスト3 Part A  「AWB 屋内ミックス光」

実際に色々な場所で撮った経験から、このミックス光は厄介だと思います。

オートホワイトバランスで、うまく印象通りの絵になった試しはないし、画像処理でカバーしようとしてもうまくいかないことが多いです。

判定は

 D800  ≧  α99  ≧  D600  >  EOS 5D MarkⅢ

 

テスト3 Part B  「AWB 曇天時の夕景」

シビアなテストをしますね。こんなの、一番写真になりにくい風景です。

実写例を見た印象は、ニコンとキヤノン・ソニーで全然違います。キヤノン・ソニーは作品にしようと思えばなるが、ニコンは冴えない。ただ、実際に近いのはニコンのようです。

判定は

 D800 >  α99  ≧  EOS 5D MarkⅢ ≧ D600 

 

テスト4 「ISOオート制御 顔認識時」

ニコンはどちらも露出アンダーになりました。

判定は

 EOS 5D MarkⅢ > α99 ≫ D800 = D600 

 

テスト5 「ダイナミックレンジ」

特殊な設定です。晴天時にわざとプラス2.0露出補正して、露出オーバー状態でどこまでトーンが残っているかを見るテスト。

判定は

 α99 ≧ EOS 5D MarkⅢ > D800 = D600 

 

テスト6 「AE傾向 白バックのポートレート」

背景が明るいと、人物が露出アンダーになるものですが…

どれも許容範囲内ですが、D800が出来すぎ。画像処理しなくても、そのまんま作品として使える感じ。

判定は

 D800 > α99 = D600 ≧ EOS 5D MarkⅢ

 

新製品のD600にとっては厳しい結果になりました。しかし、もともと廉価版のフルサイズをこういう高級機と比較すること自体、可哀そうな気がします。やるならキヤノンのEOS 6Dをまじえて比較するべきだったと思いますが、EOS 6Dは間に合わなかったとのこと。

あらためてD800の良さが際立った印象のレビューでした。

D600も全体にはまとまっているのでしょうが、D800が良すぎて見劣りしてしまうようです。

 

ウーム… でも軽さと連写性能はテスト項目になかったし…

この比較記事だけで判断するのは早計だと思います。念のため。

 


公募展入選

2012年10月21日 | 撮影会・コンテスト

公募展入選のお知らせが届きました。

国際文化カレッジ主催の「第16回総合写真展」。

12月5日から11日まで、東京・上野の都美術館で作品が展示されます。

まずはうれしいですね。

とくに、35mmフルサイズカメラや中判カメラでなくても入選できたというのがうれしいし、ホッとしました。

カメラ雑誌のコンテスト入選作品を見ても、やはりフルサイズ機が目立ちますからね。イベントを撮りに行っても、たとえばキヤノンならEOS 1D系のでかいボディを持った人が結構いて、圧倒されそう。

これであまり萎縮しないで、頑張って撮り続けられそうです。

 

でも展示されている作品を見たら、やはりフルサイズとは画質が違うんだろうなァ(大きさは半切又は全紙)。

見に行って、あまりにも画質の差が見えるようだったら、EOS 6Dでも買うか…

 


菊花大会と秋の風情

2012年10月21日 | 

堺市・大仙公園の日本庭園で、堺市菊花大会が開かれています(11/17まで)。

20日にのぞいてみましたが、まだ少し早かったようです。とくに盆栽の菊は11月に入ってからが見ごろとのこと。

よく咲いている菊を選んで写してきました。

 

白菊、美しいですね。

   白菊の目に立てて見る塵もなし    芭蕉

 

黄菊は華やか。目立ちます。

 

ほとばしる金色。

バラにも黄色の品種がありますが、それ以上に、菊には黄色がなくてはならない感じ。

 

内に秘めた赤が解き放たれていく…

 

管(くだ)物というのだと思いますが、昔から好き。流麗な感じがします。

 

菊花大会では全体の姿が大事。普通に撮ってみました。

 

日本庭園で咲き始めたハギ。

 

休憩所に飾られていたクリ。

 

水辺にはムラサキシキブ(コムラサキ)が。

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撮影カメラ・レンズ

  キヤノン EOS Kiss X4     EF-S 60mm MACRO  f/2.8  USM

撮影データ

  絞り優先AE (F2.8~8  1/10~1/800秒)

     (露出の幅が広くて、写真一枚ずつに表示しないとデータの意味がありませんが…)

  ISO 100~200

  露出補正  -2/3 ~ +2/3

  画質 RAW

  ホワイトバランス  オート

  ピクチャースタイル  スタンダード

  画像処理  Digital Photo Professional で明るさ、コントラスト、色温度を調整。