つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

写真のような絵画

2012年12月14日 | イベント

「ホキ美術館名品展」

新装なった大阪・阪急うめだ本店で「ホキ美術館名品展」(12/12~12/30)(阪急のページ)を見てきました。

「現代写実絵画の粋!日本初の巡回展」と、チケット(写真)のキャッチフレーズに。

ホキ美術館は、千葉県にある写実絵画専門の美術館です。以前から見に行きたかったのですが、千葉は遠いし大変だなあと思っていたら、初めての巡回展が大阪・阪急百貨店で開かれるというので、喜んで行ったわけです。

ほとんどが細密な油絵作品で、「これが絵! 写真じゃないの?」というような作品がずらりと並んでいます。

人物像からは体温が感じられ、静物画は手をのばせばその物に触れそうなほど。現実のディテールに極限までこだわる、画家の技量たるやまさに超絶的というほかはありません。

「ここまで描きこまれたら、写真も顔負けだなァ」と思ってしまいました。

 

その上、実在感は写真以上。さらに完成された構図、奥深い雰囲気があります。

医療用製品のホギメディカル会長、保木将夫氏が惚れ込んでぼう大なコレクションを築き上げ、ホキ美術館を作ったのも良くわかります。

 

一言で「写真のような絵」と言ってしまいがちですが、では写真と比べてどう違うのか、一方で、自分が撮っている写真というものはどうあるべきなのか… などと考えながら観賞しました。

 

会場で買ったホキ美術館の画集と出展作品のハガキ(写真のように見えますが絵画です!)。画集の表紙は、裸婦像で知られる森本草介氏の「横になるポーズ」。ハガキは左から島村信之氏の「響き」、五味文彦氏の「芍薬」、生島浩氏の「card」。

 

「5:55」への思い

ホキ美術館という名前は、前から良く聞いていたのですが、すごく注目するようになったのは、同館を訪れた人ならきっと感動すると思われる、生島浩氏の「5:55」という魅力的な作品を雑誌で目にしてからです。

残念ながら今回の巡回展では展示されていませんでしたので(額絵ポスターは販売されていました)、生島氏の所属する「白日会関西支部」のホームページをご覧になってください(ページの縮小画像をクリックすると拡大画像が見られます)。

きりっとした現代的な女性がふと投げかけたまなざし。とても魅惑的です。

 

テレビでも紹介されたことがあるようですが、このまなざしの裏に秘められたものを解くカギは「5:55」という作品の表題にあるのです。

この女性モデルさんの肖像画を描くのに与えられた約束の時間は午後6時まで。あと5分で終わるというとき(5:55)、もうすぐ“拘束”が解かれると思ったのでしょう、ふと時計の方にまなざしを投げかけた表情を、画家が見逃さず絵に描きとめたという訳です。

衣服の細密な描写とともに、瞬間の表情をとらえた、という意味では、より写真に近いと言えますね。

しかし、その背景にはモデルが画家と対峙した濃密な長い時間があって、それがこの何とも言えない複雑な、動きのある表情を生みだしているのではないかと思います。

1秒ごとにシャッターを押しまくるような、せわしないポートレート撮影では、とうてい得られない表情と雰囲気ではないかと…

 

この絵をじかに見るためにも、やはりホキ美術館へ行ってみたいのです。


パナソニックは…

2012年12月14日 | カメラ

経営建て直しに必死のパナソニック。コストカットを次々進めているようです。

デジタルカメラ事業

『パナソニック、三洋のデジカメ事業をアドバンテッジに売却で調整』(12日、ロイター)と。

『パナソニックが子会社三洋電機のデジタルカメラ事業を年度内にもアドバンテッジパートナーズに売却する方向で調整に入ったことがわかった。複数の関係筋によると、三洋のデジカメ子会社の三洋DIソリューションズ(大阪府大東市)とインドネシア工場を数億円で売却する方向。
直近の三洋のデジカメ事業は、自社ブランドを持たずにオリンパスなど複数メーカーにOEMで供給(相手先ブランドによる生産)している。パナソニックが展開するデジカメ「ルミックス」とは統合せず、売却先を探していた』とのこと。

他のメディアでも報道されています。

一方、パナソニックは今のところ次のような対応。

『パナソニックは12日、一部報道機関が「パナソニックは子会社である三洋電機のデジタルカメラ事業を年度内にもアドバンテッジパートナーズに売却する方向で調整に入った」と報じたことに対し、「当社から公表したものではありません」とのコメントを発表した。』(12日、さくらフィナンシャルニュース=東京)

公表はしていないと言うだけで否定はしていないので、その方向でいくのでしょう。

やはり、スマートフォンの普及でデジタルカメラ市場が縮小しているのが背景にあるようです。

 

しかし、三洋のデジカメ事業がこんな風に売られてしまうのは残念です。

そもそも「デジカメ」という言葉自体、三洋電機が持つ登録商標ですから。

三洋電機は1995年にデジカメ事業に参入、1999年には世界市場の3割を三洋電機のデジカメが占めたといわれます。

今昔の感… ですね。

 

ところでパナソニックは「ルミックス」については自社で続けるようです。

が、パナソニックのホームページを見ると、こんなお知らせが。

『デジタル一眼カメラ「DMC-GH3(ボディ)」 発売延期のお知らせ』(パナソニックのページ

Panasonic ルミックス デジタル一眼カメラ/ボディ フルハイビジョン動画撮影 ブラック DMC-GH3-K

 

え! 経営再建のあおりで悪い話か、と思ったら、

『発表後に想定以上の予約注文をいただき、お届け日程に影響が生じたため、1機種の発売を延期させていただきます。』

だそうで、やれやれ。

当初の12月13日発売を、12月29日に変更するそうです(ボディのみ。レンズキットは予定通り)。(写真はフリー画像)

そんなにGH3って人気があるのでしょうか? パナソニックのデジタルカメラ、好調なのか不調なのかさっぱりわかりません。

 

「スポーツ」も切る

カメラと関係はないのですが、5年間続いたゴルフの石川遼選手との契約も今シーズンで打ち切り。

パナソニックのニュースリリースによると、

『今や石川選手は日本のトッププレーヤーとして揺るぎない地位を築いており、既に当社の所期の目的は充分に果たしたと考えています。』

だそうです…

まあ遼クンも一時ほど活躍していないしね。しょうがないでしょう。

さらに、男子プロゴルフ「パナソニックオープン」を2013年大会で終了(ニュースリリース)。

女子バドミントン部と男子バスケットボール部の休部も決めています。

来年3月期決算が7000億円以上の赤字になりそうな同社としては、焼け石に水のようなものでしょうが、これからどんなドラスティックなリストラを打ち出すのか…

日本を代表する企業だけに、気がかりなことではあります。


大阪光のルネサンス開幕

2012年12月14日 | イベント

大阪・中之島と御堂筋を中心にしたイルミネーション「大阪光のルネサンス」が今年も始まりました(12/14~12/25)。

2010年に行きましたが、大変な人出でした。

御堂筋のイルミネーション(2010年撮影)。

 

今年は御堂筋のイチョウのイルミネーションも日本最長の1.9キロに伸び、「スノーホワイト」や「水都ブルー」など、エリアごとに異なった色彩が楽しめるそうです。昨年度好評だったという「御堂筋コーラル」(珊瑚色)を、淀屋橋付近に配置、今までの「御堂筋イエロー」とは違ったイメージを出すそうで、写真的にどういう色合いになるのか興味がありますね。

ただ、節電に配慮して、LED数自体は昨年より約20%削減したとのことで、この辺がどう影響しますか…

 

中之島の中央公会堂や図書館のライトアップイベントも趣向が変わったとのこと。ここは外国のフードの屋台が出てにぎわいます。

中之島東会場からトナカイの電飾をつけたナイトクルーズ船も出ます(約25分、1000円)。

 

気が向けば行ってみようかと思っていますが、今年は寒いので、天候しだい…