つれづれ写真ノート

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「ピントは後で」Lytro 新製品

2014年04月23日 | カメラ

撮影後にピント合わせができるカメラ「Lytro(ライトロ)」の最新機種「Lytro ILLUM」が発表されました。(Lytro のページ

撮影するときにピントを合わせる必要はなく、撮ったあとソフトウエアを使って画像の好きなところにピントを合わせられるカメラ(ライトフィールドカメラ)です。

「しまった! ピンボケだった」ということがありませんから、便利なカメラですね。

 

第1号機が出た時は、カメラに革命を起こすか… と話題に。しかし、お遊び的な角柱型の外観、撮影画像(正方形)の画質が今一つということで、一般的なデジタルカメラを脅かすほどの反響はないままでした。

Lytro Light Field Camera 8GB Electric Blue - 並行輸入品

 第一世代の「Lytro 」(フリー画像)。何となく万華鏡みたいな外観。

 

一方、今回発表された新製品「Lytro ILLUM」は本格的なカメラの外観になって、明るいズームレンズや大きめのセンサー、高速シャッターなどを搭載、スペック的にもはるかに進化。実用的なものになっています。

まずは、大体どんなものなのか。YouTubeに、このカメラを実際に使っている動画がアップされていました(TechCrunch 投稿)。

 撮った画像(変な画像もありますが)を、タブレットで次々に見てピントを合わせる位置を変えていきます。

未来的ですね。

また、最短撮影距離はレンズ先端ゼロmmということで、ぎりぎりまで接写可能。動画を見ていると、レンズにくっつけた指先にまでピントがあっているようです。

ズームアップや、上下左右の視点変更も(ある程度)出来ます。

素人目にも「これは面白い。使えそう… 」と思いました。

 

 ◆スペック

「Lytro ILLUM」のスペックのページで、主な項目をチェックしてみました。

・CMOSイメージセンサーの「ライトフィールド解像度」は40メガレイ(Megaray)。この40メガレイという単位が、一般のデジタルカメラの画素数にあたるかどうか分かりません。どうもそうではないようです。2D書き出し解像度の項目を見ると「4MP peak output」とあり、つまり最高400万画素?

これだと、ふた昔前のデジタルカメラの画素数ですね。

 (あらかじめ、すべての角度の光の情報を取りこむため情報量全体は大きくなっても、出力された最終画像はそれほどのデータ量でもないのかも… )

・SDメモリーカード使用。

・8倍光学ズームレンズ 9.5 - 77.8 mm(35mm判換算30-250mm)F2 通し。

・マクロはレンズ先端0mmまで合焦。

・シャッター速度は最高1/4000秒。

・露出モードは、プログラム、ISO優先、シャッタースピード優先、マニュアル。

 (絞り優先モードがない! 絞りこんだりボカしたりは後で操作できるためでしょう。)

・タッチ・コントロール、チルト式液晶は4インチと大きめ。解像度480 x 800。

・Micro USB 3.0対応。

・ホットシューあり。

・マグネシウム、アルミボディー。

・大きさ86x145x166mm、重さ940グラム。

・ワイヤレス可能。

・ソフトウェア同梱。(Mac OS 10.8.5 以上。Windows 7 又は 64-bit Windows 8)

センサーのサイズについては書かれてないようですが、dpreview によると1インチだそうです。ニコン1 やソニーRX100と同じ。スマホや普通のコンパクトデジタルカメラより大きなセンサーです。

サンプル画像を見ても、ネットでは十分な画質。キャビネ判ぐらいのプリントにも耐えそう。

 

ソニーも開発中?

このカメラのニュースが Sony Alpha Rumors にも出ていました(サンプル画像上で、マウスポインタを動かしたりクリックすると画像の変化を確認出来ます)。

ソニー関係専門の噂サイトが掲載した、そのわけは、

『ソニーもこうしたカメラの開発に取り組んでいることを、かなり確信している。こんなセンサーを搭載したα7 やα6000 が欲しい? 私はイエスだ!』

本当ですかね。

 

でも、この「ライトフィールドカメラ」が進化を続けていけば、デジタルカメラ業界も安閑としていられなくなる日がいずれ来るかもしれません。

「Lytro ILLUM」発売は米国で7月15日。価格は1599ドル。残念ながら今のところ、日本からは予約できません。(そのうち、アマゾンが並行輸入品を販売するのでは、と思います)

 

分かりやすいネーミングは…

ところで、「撮影後にピント合わせができるカメラ」を端的に表現する、うまい言葉がありませんかねェ。

「あと(後)ピンカメラ」ではピンボケみたいだし、

「ピントはあとでカメラ」、「アフター・フォーカスカメラ」、「ピント・フリーカメラ」…

どうもイマイチだなァ

 

だれか考えてください…

 

関連記事

 ・『「後からフォーカス」カメラの新型Lytro ILLUM発表、大幅進化&値段も3倍』(engadget 日本版)

 ・『Lytro、8倍ズーム搭載の光照射野カメラ「Illum」を発表』(CNET Japan)