宇宙飛行士の野口聡一さんが帰国したそうです(YOMIURI ONLINE)。野口さんは、約半年間の国際宇宙ステーション滞在を終えて、先月地球に帰還したばかりです。地球に帰還後はリハビリテーションを行っている最中だと思います。このリハビリについて、体調自体は約1か月半のリハビリでほぼ打ち上げ前に戻ったそうです。しかし、筋肉がまだ硬いのだそうです。この件について野口さんは「宇宙では重力がないため、日常的に柔軟体操ができず、筋肉をどうやってしなやかに保つかが、これからの宇宙滞在の課題」と説明したそうです。以前にこのブログでも書いたと思いますが、宇宙ステーション内は厳密に言うと無重力状態ではありません。微笑重力状態です。でも、身体が宙に浮くなど物に重さがなくなっている映像を目にされていると思います。これは、宇宙ステーション内部が無重量環境になっているためです。無重力と無重量の違いは、重力の及ぶ範囲は非常に広く、そこから抜け出すのは容易ではありません。したがって、地上約400kmの宇宙ステーションでは、当然重力の影響下にあります。しかし、宇宙ステーションは高速で地球を周回しているため、地球の中心へ引っ張る力である重力とはちょうど反対の遠心力が、同じ大きさで掛るように速度が調節されています。そのため、宇宙ステーションの中では、微小重力と遠心力が釣り合っているために、見かけ上の重力がゼロとなっています。つまり無重量状態です。自身の体重すら感じないわけですから、体中の筋肉とくに体重を支え収縮範囲が比較的大きい下肢の筋肉は細く弱くなってしまいます。これを「筋萎縮」と呼んでいますが、単に細く弱くなるだけでなく、様々な事が筋肉内部で生じます。その1つに筋肉が硬くなるという現象があります。リハビリを続ければ回復すると思います。ですが、おそらく半年から1年はかかるのではないでしょうか。野口さんには、リハビリを頑張って欲しいと思います。
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