宇宙では老化が遅くなり寿命が延びる可能性がある。と、線虫の実験でわかったと発表がありました(YOMIURI ONLINE)。宇宙飛行をした宇宙飛行士には、まさに老化に伴う様々な身体の変化が認められます。しかし、今回の結果はそれを覆すものとして注目されます。2004年4月に打ち上げられたロシアソユーズ宇宙船で、体長1ミリの線虫数百匹を国際宇宙ステーションに運び、地上帰還まで計11日間宇宙で飼育したそうです。その結果、宇宙で飼育された線虫は、地上の線虫に比べて、神経や内分泌にかかわる遺伝子の機能が低下し、加齢に伴って蓄積するたんぱく質の量も減っていたそうです。さらに、特に機能が落ちた7遺伝子を線虫の中で働かなくする実験を地上で行ったところ、通常約80日の寿命が最大20日ほど延びたというのです。宇宙での11日間は、地上の10日間に相当したと考えられるそうです。線虫実験結果がただちに人間に当てはまるわけではありませんが、人間にも機能やDNA配列が似た遺伝子が存在することから、注目されます。
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