横須賀うわまち病院心臓血管外科

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イタリアでの感染爆発:COVID-19

2020-03-24 18:39:56 | その他
 COVID-19発症地の中国以上に感染爆発が続くイタリアは、国民性と医療事情の関係で感染者数が著しく増加したものと考えられます。
 筆者が学生の頃は、イタリアとは最も医師が過剰な社会と言われていました。最も古い医学部があるのもイタリアで、古代から医学の発達した国ではありますが、当時は医師免許を取得しても就職先がなくタクシー運転手で生計を立てている医師もたくさんいる、と聞いていました。自分の友人の父上は呼吸器内科医として総合病院でポジションを得ていましたが、他の友人医師は、仕事がないので教会のボランティア的な仕事をしていました。
 今回のCOVID-19の感染爆発の一員が、医師の数が著しく足りないのが一員とも言われています。いつの間にかイタリアは緊縮医療政策のため医師過剰時代の先の医師不足社会になっているようです。それに伴い、人工呼吸器などの医療機器が足りないようです。看護師などの医療スタッフも足りないということです。
 また、昨日ミラノの友人からのメールによると、先月からイタリアでに感染増加が日本でもニュースになっており、いろいろな周の境界の移動制限などを聞いていたにもかかわらず、実際のミラノッ子たちは町を徘徊したりスポーツを普段通り、10日前までしていたそうです。そうした楽観的な国民性が感染爆発に関係している、と友人が言っていました。

 では日本はどうでしょうか。いろいろ注意している日本人も多いとはいえ、花見だ、K-1だ、とイベントを優先する国民性はイタリア人と似ているところ大と思います。小さい頃は日本人の勤勉性はドイツ人に似ている、と教えられ、ドイツ人と一緒にいると安心、と学生時代に思ったこともありますが、どちらかというとイタリア人やフランス人のラテン系の方が実際には現代の日本人に似ていると思います。そうした意味でこれから日本国内でのオーバーシュートは起こる可能性は否定できないと思います。
 イタリアの医師が少ないというのはどのくらい少ないのでしょうか?日本人も医師の数が増えたとはいえ、病院勤務医の比率は少なく、開業医の比率が多いので、感染者が病院に殺到するとすぐにイタリアのような状況に陥る危険性はあると思います。まだ心臓外科医が感染治療の前線に立つ必要性は免れていますが、あっという間にそのような状況がくる可能性は否定できないと思います。
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久里浜の景色

2020-03-24 18:36:14 | 心臓病の治療


比較的大きな町ではあります。人もそれなりにたくさん済んでいるので、総合病院があるほうが利便性は向上すると思います。周辺地域とのアクセスがどうかでしょうか。市の郊外に病院を作って、それで成功している事例はたくさんあるので、それを見習って新病院の運営についても十分検討してうまく運用していく必要があります。
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