サッカー回しとは、サッカーボールを回すという意味では無く、人工心肺の吸引装置=サッカー(Sucker)から吸引された血液を送血路もしくは脱血管から患者さんの体に返血して、出血した血液ロスを補う方法です。この人工心肺による機構によっていくら出血しても出血した血液がからだに返るため外傷や大動脈破裂などの大量出血に対して有効な手段です。このサッカー回しをして循環を保っている間に、止血をしたり、人工心肺をセッティングを完成し、循環停止として止血や人工血管置換をすることで初めて救命への糸口をつかめると言うことになります。
サッカー回しをする経験は心臓血管外科医にとってもそう多いモノではありませんが、筆者の経験では
①急性大動脈解離における大動脈破裂
②腹部大動脈瘤における人工血管置換術中の出血
③心臓手術中の予想外の部位からの出血で止血が困難な場合
などで、時々経験し、このサッカー回しのおかげで命を助けることが出来たということが何度かあります。
サッカー回しをする経験は心臓血管外科医にとってもそう多いモノではありませんが、筆者の経験では
①急性大動脈解離における大動脈破裂
②腹部大動脈瘤における人工血管置換術中の出血
③心臓手術中の予想外の部位からの出血で止血が困難な場合
などで、時々経験し、このサッカー回しのおかげで命を助けることが出来たということが何度かあります。