はぶて虫のささやき

日々の出来事について、雑感を書いてます。
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(旧:はぶて日記)

孤独って・・・?

2012-03-19 | 日記
昨日の「阪神大賞典」は、久々に珍しいものを見せてもらった。

http://matome.naver.jp/odai/2133206718558567401

単賞1.1倍の圧倒的人気のオルフェーブルが、最後の3コーナー手前で、大きく外に逸走し、それを抑えようと、騎手が手綱を引いたため、一時大失速。
「おっ、故障発生か?」と思わせるほどの失速で、ズルズルと最後方まで下がったものの、そこから再び走り出して、あれよあれよと言う間に先頭に追いついたが、最後は一歩足りずに2着で入線。

うん、何て言えばいいのか・・・

騎手が下手クソなのか、馬がアホなのか。

まあ、はっきり言えることは、「ダービー馬の意地」なんてものは存在しない、ということだ。

所詮は馬。
今回は何メートル走るのか知らないどころか、どこをどう走るのかさえわかっていない。
ただ、騎手の手綱とムチで走らされているだけ。

あんなこともあるんだなあ、と変に感心してしまった。


だけど、あそこまで大失速したのに、あそこまで盛り返すなんて、この馬は相当強い。

春の天皇賞の頭は、すでに決まりだ!



さて、今マスコミが必死になって探しているもの。

一人暮らしの人の死。
つまり「孤独死」だ。

まるで、最近急に増えてきたような論調で、ここのところ連続して「また・・・」という枕詞とともに、このことを報じている。

報道などでは、「東京23区内で、65歳以上の独居者が自宅で死亡したケースは、平成14年は1364人、平成20年は2211人と、約1.6倍になった」となっている。

http://www.news-postseven.com/archives/20120318_94771.html

だけど・・・

だいたい「孤独死」って何だ?

一人で死んだら、全部孤独死なのか?

Wikipediaでは、次のように定義してある。

「主に一人暮らしの人が誰にも看取られる事無く、当人の住居内等で生活中の突発的な疾病等によって死亡する事である。特に発症直後に助けを呼べずに死亡するケースがこのように呼ばれる」

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A4%E7%8B%AC%E6%AD%BB

これだと、例えば私のお袋の場合、親父が無くなった後、実家で一人暮らしをしている。
お袋が、今もし突然なくなった場合は、これを「孤独死」というのだろうか?

そもそも、一人暮らしをしている者が、突然病気なケガで無くなった場合、普通「看取られる」ことなどないだろう。

しかも、一人で暮らしているとは言え、私たち兄弟(息子たち)との連絡は取り合っているし、近所の老人会との付き合いもある。
ただ、それは「毎日」ではないのだから、当然のことながら、急に亡くなった場合は、すぐに気が付かない場合はある。
そうすると、亡くなってから数日間は発見されない、ということだってありうる。

もちろん、場合によっては助かることもあるのだから、不幸な出来事には違いないのかも知れないが、少なくとも「孤独による死」と言っていいものかどうか。


それ以外でも・・・

一人暮らしの社会人や学生が、休日(特に連休中)にアパートで亡くなったら、それは「孤独死」なのか?

いろいろなケースが考えられるし、そもそも「孤独」って何だ?ということだと思う。

そういうことの説明もなしに、ただただ「また・・・」と言いたいがために、わざわざ独り身で亡くなった人を探し出しているようにしか見えない。


たぶん、全国にこんな指令を出しているのだろうか。


デスク「誰でもいいから、とにかく自宅で亡くなった者を探し出せ!」
記者「誰でもいいんですか?」
デスク「そうだ。その中に必ず独り身の者がいるはずだ」
記者「え? ってことは、単身赴任者もですか?」
デスク「当たり前だ、独りで死んだら『孤独死』なんだよ。中身なんてどうでもいい!」
記者「でも、そんなの報じても、変じゃないですか?」
デスク「バカもの!報道するのは、その中で老人や身体障害者だけだ。ただ、単身赴任者も孤独死の人数には入れておけ」
記者「わっ、わかりました」
デスク「目標は1万人だ!」
記者「はあ?目標なんかあるんですか?」
デスク「バカか?お前は。人数は多ければ多いほどいいんだよ」
記者「そんな・・・」
デスク「うるせえ! さっさと行ってこい! 他社に負けんなよ!!!」


もちろん、マスコミには前科があるから、そう思っているわけだ。

自民党政権時代は、ことある毎に、大臣の発言の揚げ足を取り、些細なことまで取り上げて「また失言・暴言!」と報じていた。

一方で、民主党の失言・アホ発言なんて、ほとんど報じない。

これでは、マスコミが単に面白半分で報道しているとしか思えない。
しかも、ただ「ニュースになるから」というだけの理由で。


確かに、介護や援助の必要な人の「孤独死」に対して警鐘を鳴らすことも大切かも知れない。
だけど、今のマスコミには、現状を報じる機能はあっても、それを改善するための機能を持っていない。

つまり、「こういうことがありました」と報じているだけで、そのために「では、どうすればいいのか」とことについては、他人事のように提言することはあっても、自らが実践することがない。

だから信用できない。


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