最近読んだ本から。
ご存知「金ピカ先生」こと佐藤忠志氏の「出世できない英語バカ」という本だ。
読もうと思ったのは、タイトルに惹かれたからだ。
今や私の会社も外資系となってしまい、社長を初め主な幹部はすべて外人となったが、この時に私が思ったのは「これから一番懸念されることは、英語のできるバカが出世することだ」ということだった。
単に英語ができるというだけで、ロクに仕事もできないくせに、妙に態度がデカいヤツがいたものだから、漠然とではあるがそう感じていた。
その私の気持ちとドンピシャのタイトルだったものだから、内容をちょっと覗いてみることもしないで、すぐに買ったわけだが、これが大失敗。
このおっさん、頭がいいんだろうが、とにかく知識をやたらとひけらかす。
英語に関係する歴史は当然勉強しているだろうが、それ以外の歴史全般から、国語はもちろん、政治・社会全般まで、とにかく「英語といったいどう関係があるんだ」とばかりに飛び出してくる。
まるで「オレは、こんなにいろんなことを知っているんだぞ」と言わんばかりだ。
もちろん、彼は自分でもこう言っている。
「では、どのように英語を好きにならしめたか。予備校生が楽しくなるような話、関心を持ちそうな話をする。それは歴史の話でもギャグでも異性の話でも殺し文句など多彩にわたった。(中略)社会人になってからでも役立つよう入試問題から派生させ、文化・歴史・政治・経済・医学・事件・世相とあらゆる分野の話題に言及した」
ところが、随所に出てくるジョークというのが、使い古されたものも含めて陳腐この上ない。
こんなので、予備校生たちは笑っていたのだろうか、と思うものばかりだ。
また彼は「まず英語を好きになれ」と言う。
その通りだと思う。
でも「もっとも、好きになれと言って好きになれるもんじゃない。たとえ、離れ小島で、嫌い合う男女が二人きりになってしまったからといって、大嫌いな相手を好きになり愛し合うなんとことは、あってはならない」などと言う。
さらっと聞き流すと「ふんふん」と頷いてしまうかも知れないが、これっておかしくないか。
なぜ「あってはならない」のか。大嫌いな相手でも、ちょっとしたことで好きになってしまうことくらい誰だってあるだろう。
それはつまり「英語の大嫌いな人は、英語が好きになることなどあってはならない」と言っているのと同じではないのか。
彼のジョークは万事こんな感じだ。
ただ、ノリで好き勝手なことを言っているだけで、中味はスカスカなものが多い。
こんな先生でも人気があったということは、よっぽど他の先生たちの講義がつまらなかったのではないか、と穿った見方さえしてしまう。
大半はこのようなムダ話ばかりで、肝心の「出世できない英語バカ」については、ほんの少ししか触れていない。
こんなので、200ページにわたる一冊の本に仕立てるなんて、ほとんど詐欺に近い。
まるで、かつての五島勉の「ノストラダムス・シリーズ」みたいなものだ。
だいたい、自分のことを「金ビカ先生なる受験の神様」などというヤツなんて、信用できないと思う。
ご存知「金ピカ先生」こと佐藤忠志氏の「出世できない英語バカ」という本だ。
読もうと思ったのは、タイトルに惹かれたからだ。
今や私の会社も外資系となってしまい、社長を初め主な幹部はすべて外人となったが、この時に私が思ったのは「これから一番懸念されることは、英語のできるバカが出世することだ」ということだった。
単に英語ができるというだけで、ロクに仕事もできないくせに、妙に態度がデカいヤツがいたものだから、漠然とではあるがそう感じていた。
その私の気持ちとドンピシャのタイトルだったものだから、内容をちょっと覗いてみることもしないで、すぐに買ったわけだが、これが大失敗。
このおっさん、頭がいいんだろうが、とにかく知識をやたらとひけらかす。
英語に関係する歴史は当然勉強しているだろうが、それ以外の歴史全般から、国語はもちろん、政治・社会全般まで、とにかく「英語といったいどう関係があるんだ」とばかりに飛び出してくる。
まるで「オレは、こんなにいろんなことを知っているんだぞ」と言わんばかりだ。
もちろん、彼は自分でもこう言っている。
「では、どのように英語を好きにならしめたか。予備校生が楽しくなるような話、関心を持ちそうな話をする。それは歴史の話でもギャグでも異性の話でも殺し文句など多彩にわたった。(中略)社会人になってからでも役立つよう入試問題から派生させ、文化・歴史・政治・経済・医学・事件・世相とあらゆる分野の話題に言及した」
ところが、随所に出てくるジョークというのが、使い古されたものも含めて陳腐この上ない。
こんなので、予備校生たちは笑っていたのだろうか、と思うものばかりだ。
また彼は「まず英語を好きになれ」と言う。
その通りだと思う。
でも「もっとも、好きになれと言って好きになれるもんじゃない。たとえ、離れ小島で、嫌い合う男女が二人きりになってしまったからといって、大嫌いな相手を好きになり愛し合うなんとことは、あってはならない」などと言う。
さらっと聞き流すと「ふんふん」と頷いてしまうかも知れないが、これっておかしくないか。
なぜ「あってはならない」のか。大嫌いな相手でも、ちょっとしたことで好きになってしまうことくらい誰だってあるだろう。
それはつまり「英語の大嫌いな人は、英語が好きになることなどあってはならない」と言っているのと同じではないのか。
彼のジョークは万事こんな感じだ。
ただ、ノリで好き勝手なことを言っているだけで、中味はスカスカなものが多い。
こんな先生でも人気があったということは、よっぽど他の先生たちの講義がつまらなかったのではないか、と穿った見方さえしてしまう。
大半はこのようなムダ話ばかりで、肝心の「出世できない英語バカ」については、ほんの少ししか触れていない。
こんなので、200ページにわたる一冊の本に仕立てるなんて、ほとんど詐欺に近い。
まるで、かつての五島勉の「ノストラダムス・シリーズ」みたいなものだ。
だいたい、自分のことを「金ビカ先生なる受験の神様」などというヤツなんて、信用できないと思う。
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