夏の高校野球予選が真っ盛りである。
今年の目玉の一人と言えば、岩手・大船渡高校の佐々木投手だろう。
残念ながら、決勝戦で花巻東高校に完敗して、甲子園出場を逃した。
決勝戦では、エース佐々木は投げなかったそうだ。
これについて大船渡高校の監督は、「彼はすでに投げすぎている。壊れるのが心配」という意味の発言をしていた。
毎年言われているように、一人のエースだけで勝ち上がってきたチームは、そのエース以外だと勝てないため、無理して投げさせることが多い。
その結果無理がたたり、これまでも多くの選手がプロ野球を断念、あるいはプロ野球に入っても、大成できずに、そのまま消えていった。
そういう意味では、今回の監督の決断は「大英断」と言われてもおかしくはない。
甲子園出場という、「一生の思い出」になるかも知れないが、「一生を棒に振る」ことになるかも知れない勝負を避けて、将来プロ野球で活躍できる可能性に賭けたわけだ。
ところが、目先のことしか考えていない人たちが、この大船渡高校に対して、「なぜ佐々木を投げさせなかったんだ」と抗議の電話をしたそうだ。
その数250件以上、ということで、かなり異常な数字だと思う。
彼らが、いやこいつらが、純粋に「大船渡高校の甲子園出場を見たかった」ということだけで電話をしたとは思えない。
こいつらは、極端なことを言えば、佐々木投手が将来プロ野球で大成するかどうか、知ったこっちゃないわけである。
中には「オレは佐々木が投げるのを見に来たのに、出てこないのはおかしいじゃないか。納得がいかない」と思っていたバカもいたと思う。
まるで、あの松井騒動と同じだ。
星稜高校時代に、甲子園で明徳義塾と対戦した時、当時から「ゴジラ」と言われていた怪物・松井秀喜に対して、明徳義塾は5打席すべて敬遠の四球を与えた。
これに対して、観客が物を投げ込むなどして抗議、試合が一時中断した。
この時抗議に加わった観客の気持ちはただ一つ。
「オレらは松井が見たいんだ。お前ら(明徳義塾)なんかどうでもいいんだよ」
しかし、連中は本音を言わず、申し合わせたように「正々堂々と勝負しろよ」と言っていた。
当時、私はこう思っていた(今もそうだけど)
「正々堂々だと?バカなのか、お前らは。実力に差がありすぎるのだから、まともに勝負して打たれでもしたら、自分たちのチームは負けてしまうんだよ。だから勝つために、勝負を回避した。ただそれだけ」
プロ野球でさえ、こういうことはあった。
あの「(自称)球界の盟主」である巨人が、V9時代に日本シリーズでロッテと対戦した時に、第1戦で、当時ロッテの4番だったアルトマンに対して3つの敬遠(全部で4四球)ということをやっている。
当時、かなり批判をされていたと思うが、プロでさえ、「こいつに打たれたら勝てない」と判断したのである。
高校野球は、一人飛び抜けた選手がいると、それだけで勝ち進んだりすることがある。
逆に言うと、その選手さえ抑える(あるいは勝負を回避する)と、勝つことができるわけだ。
話を戻すと、今回大船渡高校に抗議をした連中は、とにかくエゴ丸出しなわけで、実に醜い。
佐々木投手の将来を考えた監督は、評価されてしかるべき、だと思う。
多くの専門家(あの長嶋一茂でさえ!?)も、これを評価する人が多い。
しかし、元プロ野球選手でも、トンチンカンなことを言うヤツはいる。
元巨人で、「バントだけは異常にウマかった」選手だった川相昌弘だ。
彼は、こう言っている。
「大谷に続く日本の宝になり得る投手なので、故障されるのも怖いし、監督も気を使ったと思うが、選手たちがこれで納得できるのかどうかが問題」
https://hochi.news/articles/20190725-OHT1T50308.html
選手が納得するかどうか、ってどういう意味だ?
選手が(この場合は佐々木投手が)、「お前、どうする?」と聞かれて「いえ、今日はいいです」などと言うわけがない。
「はい、行きます」と言うに決まっている。
監督が悩んでいたとしたら、自ら「投げさせてください」と言うだろう。
「例え、この試合でボロクソに打たれてもいい。とにかく投げたい」と言うかも知れない。
もしかしたら「甲子園には何としても出たい。その先のプロ野球なんかどうでもいい」と思っているかも知れない。
だからこそ、ここで監督が決断しなければならないのだ。
それでなくても、すでに佐々木投手はその辺の「ただの投手」ではない。
皆が注目する、将来の有望株なわけである。
目先の勝負のために一生を棒にするというリスクを避けることを考えるのも、指導者の役割の一つだろう。
にもかかわらず、この川相という男は「選手が・・・」などとわけのわからないことを言っている。
大船渡高校の他の選手が「佐々木は、今日は腕がもげてもいいから全力で投げ切ってほしい。とにかくオレらは甲子園に行きたいんや」と考えているとしたら、それもまた問題だろう。
たまたま、昨日巨人対阪神の試合を見ていて、解説がこの川相だったのだが、聞いていて「はあ?」と思うことが結構あった。
実況アナウンサーの質問に対する答えが、まったく答えになっていないのである。
例えば、最終回にリードしている阪神の抑えは藤川だったのだが、アナウンサーが「川相さんは、この藤川とも実際に対戦されたと思うのですが、当時と比べて今はどうですか?」と聞いた。
当然のことながら、「当時は『火の球ストレート』と言われて、とにかく剛速球のイメージがあったわけですが、今はどうなんでしょう」という意味だろう。
ところが、これに対して川相は「そうですね。あれから10年も第一線で活躍しているのだから、スゴいと思います」と答えた。
思わず私はズッこけた。
質問に対する答えになっていない。
それ以外にも、アナウンサーの質問と、川相の答えが噛み合っていないことがいくつかあった。
この男は、基本的にバカなんだと思う。
こういうのが2軍の監督もしていたらしいが、「選手が納得するかどうか」で采配をしていたのだとしたら、指導者としても失格だろう。
ひと騒動起きるたびに、バカがあぶり出されてくるのは、ちょっと面白い。
今年の目玉の一人と言えば、岩手・大船渡高校の佐々木投手だろう。
残念ながら、決勝戦で花巻東高校に完敗して、甲子園出場を逃した。
決勝戦では、エース佐々木は投げなかったそうだ。
これについて大船渡高校の監督は、「彼はすでに投げすぎている。壊れるのが心配」という意味の発言をしていた。
毎年言われているように、一人のエースだけで勝ち上がってきたチームは、そのエース以外だと勝てないため、無理して投げさせることが多い。
その結果無理がたたり、これまでも多くの選手がプロ野球を断念、あるいはプロ野球に入っても、大成できずに、そのまま消えていった。
そういう意味では、今回の監督の決断は「大英断」と言われてもおかしくはない。
甲子園出場という、「一生の思い出」になるかも知れないが、「一生を棒に振る」ことになるかも知れない勝負を避けて、将来プロ野球で活躍できる可能性に賭けたわけだ。
ところが、目先のことしか考えていない人たちが、この大船渡高校に対して、「なぜ佐々木を投げさせなかったんだ」と抗議の電話をしたそうだ。
その数250件以上、ということで、かなり異常な数字だと思う。
彼らが、いやこいつらが、純粋に「大船渡高校の甲子園出場を見たかった」ということだけで電話をしたとは思えない。
こいつらは、極端なことを言えば、佐々木投手が将来プロ野球で大成するかどうか、知ったこっちゃないわけである。
中には「オレは佐々木が投げるのを見に来たのに、出てこないのはおかしいじゃないか。納得がいかない」と思っていたバカもいたと思う。
まるで、あの松井騒動と同じだ。
星稜高校時代に、甲子園で明徳義塾と対戦した時、当時から「ゴジラ」と言われていた怪物・松井秀喜に対して、明徳義塾は5打席すべて敬遠の四球を与えた。
これに対して、観客が物を投げ込むなどして抗議、試合が一時中断した。
この時抗議に加わった観客の気持ちはただ一つ。
「オレらは松井が見たいんだ。お前ら(明徳義塾)なんかどうでもいいんだよ」
しかし、連中は本音を言わず、申し合わせたように「正々堂々と勝負しろよ」と言っていた。
当時、私はこう思っていた(今もそうだけど)
「正々堂々だと?バカなのか、お前らは。実力に差がありすぎるのだから、まともに勝負して打たれでもしたら、自分たちのチームは負けてしまうんだよ。だから勝つために、勝負を回避した。ただそれだけ」
プロ野球でさえ、こういうことはあった。
あの「(自称)球界の盟主」である巨人が、V9時代に日本シリーズでロッテと対戦した時に、第1戦で、当時ロッテの4番だったアルトマンに対して3つの敬遠(全部で4四球)ということをやっている。
当時、かなり批判をされていたと思うが、プロでさえ、「こいつに打たれたら勝てない」と判断したのである。
高校野球は、一人飛び抜けた選手がいると、それだけで勝ち進んだりすることがある。
逆に言うと、その選手さえ抑える(あるいは勝負を回避する)と、勝つことができるわけだ。
話を戻すと、今回大船渡高校に抗議をした連中は、とにかくエゴ丸出しなわけで、実に醜い。
佐々木投手の将来を考えた監督は、評価されてしかるべき、だと思う。
多くの専門家(あの長嶋一茂でさえ!?)も、これを評価する人が多い。
しかし、元プロ野球選手でも、トンチンカンなことを言うヤツはいる。
元巨人で、「バントだけは異常にウマかった」選手だった川相昌弘だ。
彼は、こう言っている。
「大谷に続く日本の宝になり得る投手なので、故障されるのも怖いし、監督も気を使ったと思うが、選手たちがこれで納得できるのかどうかが問題」
https://hochi.news/articles/20190725-OHT1T50308.html
選手が納得するかどうか、ってどういう意味だ?
選手が(この場合は佐々木投手が)、「お前、どうする?」と聞かれて「いえ、今日はいいです」などと言うわけがない。
「はい、行きます」と言うに決まっている。
監督が悩んでいたとしたら、自ら「投げさせてください」と言うだろう。
「例え、この試合でボロクソに打たれてもいい。とにかく投げたい」と言うかも知れない。
もしかしたら「甲子園には何としても出たい。その先のプロ野球なんかどうでもいい」と思っているかも知れない。
だからこそ、ここで監督が決断しなければならないのだ。
それでなくても、すでに佐々木投手はその辺の「ただの投手」ではない。
皆が注目する、将来の有望株なわけである。
目先の勝負のために一生を棒にするというリスクを避けることを考えるのも、指導者の役割の一つだろう。
にもかかわらず、この川相という男は「選手が・・・」などとわけのわからないことを言っている。
大船渡高校の他の選手が「佐々木は、今日は腕がもげてもいいから全力で投げ切ってほしい。とにかくオレらは甲子園に行きたいんや」と考えているとしたら、それもまた問題だろう。
たまたま、昨日巨人対阪神の試合を見ていて、解説がこの川相だったのだが、聞いていて「はあ?」と思うことが結構あった。
実況アナウンサーの質問に対する答えが、まったく答えになっていないのである。
例えば、最終回にリードしている阪神の抑えは藤川だったのだが、アナウンサーが「川相さんは、この藤川とも実際に対戦されたと思うのですが、当時と比べて今はどうですか?」と聞いた。
当然のことながら、「当時は『火の球ストレート』と言われて、とにかく剛速球のイメージがあったわけですが、今はどうなんでしょう」という意味だろう。
ところが、これに対して川相は「そうですね。あれから10年も第一線で活躍しているのだから、スゴいと思います」と答えた。
思わず私はズッこけた。
質問に対する答えになっていない。
それ以外にも、アナウンサーの質問と、川相の答えが噛み合っていないことがいくつかあった。
この男は、基本的にバカなんだと思う。
こういうのが2軍の監督もしていたらしいが、「選手が納得するかどうか」で采配をしていたのだとしたら、指導者としても失格だろう。
ひと騒動起きるたびに、バカがあぶり出されてくるのは、ちょっと面白い。
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