☆ 影流し竹馬のぼくピエロかな 小林凛
小学生俳人の小林凛君 失礼にあたるかな、もう中学生になっている。
学校でいじめにあい、学校には行かなくなった。家で誰も教えないのに俳句を詠むようになった。朝日新聞の俳句欄に投稿し、金子兜太と長谷川櫂に選句された。大人の俳人に混じって
凄い、快挙だ。
竹馬に乗る。竹馬から自分の影を見るとすーと先へ長く伸びている。いじめにあい、歯をくいしばっている何時もの自分と、目に涙を溜ているピエロが重なり、生まれた一句だと思う。
竹馬が季語。
それからの凛君の活躍、目を見張る。
☆ 行くピエロ帰るピエロよ寒夕焼 小沢昭一
★ 春月やピエロの口の中の口 佐々木ひさこ
二句とも、サラリーマン?の悲哀が切々と見える。顔で笑って心で泣いての宮仕え。
サラリーマンでなくとも、皆さんお帰りの人混みを、方向を反対に出勤する女性とも。変哲さんの句だと女性の方かもしれぬ。ピーンと伸ばした背に、肩をすぼめた背中、どちらも寒の夕焼けに映えている。。
白塗りの顔に大きく書いたピエロの口。その中に本当の自分の口が隠れている。言いたいことを控えて道化を演じている。生きることの切なさ、本音と建て前の使いわけ。春の月の下で一杯でも飲みたい気分。
🐢 ポケットにピエロにもらつた花の種
昨日のしりとり俳句
⛅ リボンなびかせ駆けて行く夏帽子
⛅ つっけんどん隣家の妻女夾竹桃
⛅ 朝曇り始発電車にいただきさん