老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

あれから四年   今日は(鳩に襲われた)

2015-06-23 06:57:53 | 俳句
  🐇    牛蛙大名公園ほしいまま   

 鳩に襲われた。
夫が用事を済ますまで 私は公園に俳句を拾いに行った。
いつも 自然の中で良い空気を吸い、海を眺め、森を散歩していて それなりに良いのだが、手入れの行き届いた 大名公園も、目の保養には楽しい所だ。
 公園のそばは、街のメイン通りで 車がひっきりなしに走っている。疏水と舗道と籬で遮っただけの公園の中はまるで別の世界。ときおり車の走る街騒に、ここの場所を認識される。

     
 四年前、この公園で、今日のように夫と待ち合わせ ベンチにぼんやりと座っていた。
「ここよろしいですか」と老婦人。
「どうぞ」  しばらくすると、老婦人はバックから手帳を取り出し、頭をひねり始めた。
「俳句をなさっているんですか?」と声をかけ 俳句談義が始まった。
「健康の為、毎日ここへ 散歩がてら 俳句を作りにきます」と・・・・


    ☆  花曇庭にいざなふ松のなり   村田脩

    ☆  若楓雨滴のしげく暮れゆくも   水原秋桜子

 この公園を詠んだ句。医師に勧められてこの公園を毎日歩きに来た。公園を一巡すると約一時間。パスポートを買い春夏秋冬の景を見て歩いたのだが、その時はもう俳句とは疎遠になっていた。
花曇りも 若楓も 眼に焼き付いている景だ。いたみいります。お上手に詠んでおられます。精進したら こんな句詠めるでしょうか?。

 老夫人とここでお逢いしてから、半年ばかり考えた。家でお裁縫を楽しんでいるが
俳句もいいんじゃないか。夫は何時も 「あんたから俳句をとったら、何も残らん、俳句したらは、俳句やんな。」と言っている。
再開したら、嵌ってしまった。面白い。楽しい。

 ここは私にとって 得がたい場所と、感慨にふけっていると、いきなり 鳩が頭に載って羽搏いた。ビックリした。思わず悲鳴をあげる。その声に驚いて、鳩は舞い上がって去って行った。何で?私そんなに人相悪いですか。鳩さん。。
しかし ベンチも大きい松の木も鳩さんも 愛しています。
ここでお逢いした老夫人との一期一会感謝しています。

    昨日のしりとり俳句

   🐦   師の丸い肩想ひだす藍の花

   🐦   故郷発ち夏野さまよひ十余年

   🐦   夫老いて似合ふ越後の上布かな

   🐦   鯉くぐる永代橋や夏柳

              





コメント
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