
捨てられないで今も使用している電話機。
昔の、薄いグリーンのダイヤル式の電話機である。
昨今は、家庭に固定式の電話の無い家もあるらしい。
よく知らないが、パソコンを利用すれば、相手の顔を見ながら会話もできるそうであるし、、
我が家だって、私はスマホ、夫は携帯電話。
何もなければ、これで、通信手段は間にあう。
我が家は固定式の電話も使用している。
FAX も必要だし かけて来る相手だって、文明の利器を使いこなしている、人ばかりではない。
我が家の電話機には、子機もある。寝室と、夫のお絵かきの部屋に置いてある。
このダイヤル式の電話機は二階の廊下に置いてある。
我が家はプッシュ回線であるけれど、受信だけは、このダイヤル式の電話機も使えるのである。
ダイヤル回戦でないから、ダイヤルを回しても、かからない。
あくまで、受信専用の電話機なのだ。
亡くなった義母が使っていた。
捨てられないのと、インテリアの感覚で置いてある。

昨年 夫の従兄の奥さまがなくなった。
まだ70才になったばかりであった。
癌であった。
従兄は 現在ひとり暮らしである。
息子が二人いて、それぞれ家庭を持っている。
二人の息子さんは、老若男女 誰が聞いても名前を知っている、一流企業に勤めている。
働き盛りの忙しい中で、休みの時はどちらかの家族が ひとり生活をしている父親を訪ねて来るそうである。
有料の老人ホームに入会金も払ったとか、
それが今住んでいる近くのホームだ。
まだ入所はしていないが、、、、それを知った息子が、どちらか一方が住んでいる近くに変更しよう、、なんて
何かにつけて、近くが便利である。これから先 長い生活、老いては子に従え、、、全く。
いくら、二人の立派な息子さんに恵まれていても、毎日が退屈。
で、、我が家にしょっちゅう電話がかかってくるようになった。
この古い、電話機のお出ましになった次第。
コードが長いから、寒い廊下での、会話は足、腰が冷えてくる。
長い時は、双方がトイレに行っている様子。
私のアドバイスで、長いコードを伸ばして、暖かい所で、話をするようにと。
それで、今パソコンを打っている部屋の持ち込んで、会話をしている。
子供の頃の話や亡くなった両親の話。
私は席をはずして、消えることにしている。
そろそろ、電話のある日かな。同じ話に何度も花を咲かせて、アハッハ、オホッホ 。。。。
伴侶に先立たれると、本当に淋しいだろう。
一日も早く、立ち直って、元気になって欲しい。
忘れろと云うのでは無い。前向きに花見にでも行こう、我が家へ遊びに来よう、そんな気持ちを取り戻してほしい。