ふわふわもふもふ感のコキアを植えた公園の丘。
湖ならマリモ、丘ならコキアか、手の平に転がして遊びたくなるコキアが整然と並んでいた。
秋になると、紅色に染まりさぞ美しく変身をした丘になるのだろう。
コキアはアカザ科の一年草の箒木草のこと。実が畑のキャビアと呼ばれる秋の味覚(どんぶり)とは気がつかなかった。
昔、秋田に旅をした時、これは何ですかと酢の物の中味を旅館の仲居さんに尋ねたことがあった。
プリプリとした食感であった。
☆ とんぶりを噛んで遠くへ来しおもひ 仁尾正文
(仁尾正文氏は徳島のお生まれ。何回か句会で教えていただいた、懐かしい方の名前が歳時記の筆頭にあった。正文氏は「白魚火」の主宰をしていた方)
公園の案内所に犬の置物があり、入園者を迎えてくれる。
丘を散歩していて、ドックランがあるのを見つけた。
亡くなった 殿 を何度もここへ遊びに連れて来たのに、ドックランのあることを知らず殿にはいつも襁褓をしていた。
知っていたなら、殿がどんなに喜んで駆け回っただろうと残念でならぬ。
🐢 尿する犬の背を越すバッタかな
こんな句を詠んだこともあった殿との散歩。
🍒 雲一つ無き大空ぞ帚草
🍒 帚木や遠くに見ゆる阿波の峰
🍒 整然と帚木ありぬ畑の畝
🍒 帚木の上で消へにけりシャボン玉