父祖の墓参りに。
日本中どこにでもある、田舎の風景を墓は背にしている。
四国山脈の上には夏の雲がわき田圃を渡りくる風にあたると、しみじみここは故郷だと思う。
来る途中に、売った家の前を通る。一か月にもならぬのに、夏草が生えていて、それに接すると ×××夢の跡 の芭蕉の句が口をつく。
夫はここで育ち、私達は新婚時代を過ごした家が跡形もなく消えている。
街の文化センターが建ち、我が家の後は駐車場になる。
🍒 手放せる家の報告墓詣
🍒 夏蝶が墓から墓をさまよへる
> 一頭の蝶々が墓地をあちこちを去っては戻り、墓に止まっては又次の墓へ移ってゆく。
どなたかの魂がさまよっているように思えた。
🍒 日本名水百選の水よ墓洗ふ
🍒 供華と米線香けむる墓涼し
いつも墓参をすると、一句は浮かぶ。
今回も自然に俳句を詠もうとしている自分の心の内がみえ、何と因果な私だとあきれたり。