母の忌を修すため、実家にはお盆の墓参りも済ませているから、今日は町にある磨崖仏を訪ねた。
何年か前一度、お詣りをしたのだが記憶の磨崖仏とは違う。
お寺の名前もあっているのだけれど、以前は息子に連れて来てもらった場所とちょっと違うようだ。
🍒 信心の母の忌一と日夏遍路
何はともあれ、蝉時雨の参道を400メートル登る。
🍒 信仰の丘眼下より風涼し
🍒 丁石の文字古りけり蝉時雨
以前は仏さまのお傍まで車で行った。もう少し小さかった。
どうも、この磨崖仏のもっと奧に新しく彫られた仏さまもあるらしい。夏草が生い茂っているので無理はせず,
新しい磨崖仏を拝するのは諦めた。
仏さまのお優しそうなお顔。
風雪で巌が風化されて、剥落が激しく痛んでいる。
丸みを帯びた、良きお顔をしておられる。
< 西教寺から北へ約800メートル、火山に通じる険しい山道の中腹に「穴薬師」の名で知られる西教寺奥の院がある。堂外の凝灰岩の岩壁の光背をあらわす円形のくりこみをつくり、如来形の頭部と肩から上半身を彫りだしている。面長約50センチで中肉彫り、胸部は薄肉彫り、下部は岩盤そのものが剥落していて当初の状態は確認できない。 >
🍒 磨崖仏拝す匂へる葛の花
🍒 箒草母なき月日顧みる
🍒 段々の山の田猪垣延々と
🍒 瞑想や夏草の香の山中に
🍒 初鵙や八十八の石仏に
🍒 たらちねの慈愛の眼夏逝ける
🍒 臭木咲くじぐざぐに下る山の道