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老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

      莢蒾 (がまずみ)

2018-10-12 09:48:38 | 俳句
        
 

 山の辺の道を歩いていると、よくこのガマズミの朱い実に出会う。
近づいてみる。
木ノ間がくれに実がみえることも、眼前に枝を伸ばしていることもある。

他に美男葛が他の木に巻き付いて小さ丸いお手玉のような実をゆらゆらと揺らしていることも。
山歩きの楽しみは、一週間、ご無沙汰をしていると様子が変わっていること。
 
一週間前は無かった、茱萸、茨の実、梅擬、蔓梅擬、などが行先々に朱い実を見せてくれる。


          

 雨が降った後は蜘蛛の囲に雨滴がついてキラキラと光っている。風が来て、幾何学模様の蜘蛛の囲がゆれる様は美しく思わず足を止めることとなる。


 「 莢蒾(きょうべい)」と書いてガマズミ。
スイカズラ科の落葉低木で高さ3メートルくらいになり山野に自生をする。


           がまずみの実の火の色に渦なす霧    小松崎爽青

 こんな例句が歳時記にある。
歳時記の例句としてはごく数例しか載っていない。

  ( 莢蒾 )と書いて ガマズミ とさて何人が読めるであろう。
パソコンで正解な実の名前を調べ、文字を調べるのに小一時間かかった。
今まで湖畔の散歩道や遍路道で見かけていた親しい木の実であったが、句を詠もうとすれば正確な名前を知っていなくてはならぬ。
まこと植物や山野草の名前は私にとっては難しい。

             がまずみの朱い実照らす札所道

             がまずみの実や風雪に窯崩れ

             十月の山朱い実の賑はえり

             吾は何に見ゆ蜘蛛の巣に蜘蛛構へ    



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     男郎花

2018-10-10 11:52:59 | 俳句
         

 散歩の途中、連れから、白いこの花の名前を聞かれた。
「これは女郎花?」
「いいや、男郎花と思うよ?女郎花は黄色い花。これとよくは似ているが、、、」

 こんな会話をした。
男郎花と思ってはいたが、自信は無い。

 パソコンで調べると、まあ色々の写真が。

花の名前は余り知らぬが、ほんとうのところ。まあ男郎花にしておこう。

      
               女郎花少しはなれて男郎花    星野立子


      

            男郎花名もなき草の仲間かな    高木晴子

 歳時記で例句を見ていて、この二句を私好みの句だと思った。
そしてこのお二方の父上、虚子の句。

               相逢うて相別るるも男郎花     高浜虚子



 立子は高浜虚子の次女。そして晴子は虚子の五女である。
お二方とも俳句界で活躍をされた。血筋か?そうでしょうね~。


      🍎     男郎花老となりての山歩き
                   ↓
         🍏     男郎花老いてはじめし山歩き
                     楽しき

       🍎     蜘蛛の囲に隠れてありぬ男郎花

      🍎     男郎花退職のなき杣仕事



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     目の保養になった

2018-10-09 19:51:56 | 俳句
       

 隣の町の山の頂にある彫刻の公園へ散策に行く。

 一番の収穫は「四つ葉のクローバー」を三つも見つけた事だ。
私が四つ葉のクローバーを見付けるときはいつも、向うから「私を摘んで下さい」と声がかかる。

 山には絵地図があり、現在地を確かめようと歩を止めた時、ふと目をやると、四つ葉のクローバーに見えた。そんなに簡単にクローバーがあるとは思ってもいなかった。
手に触れてみると葉っぱが四枚。

辺りを探してみると二枚も見つかったが、それ以外はいくら探しても見つけるこたはできなかった。

     

 秋の紫陽花が一輪。
花びらのどこにも痛みは無く、小ぶりだが初夏の紫陽花のようだ。美しい。

      

 今まで見たどの釣鐘人参よりきれいな紫で鐘の大きい花を見た。
紫がきれいな山の花、これもラッキーと思わずに言葉が出た。

          

  誰かのいたずら。それとも公園を管理しているひとが書いたの?
ゲゲゲの鬼太郎の中の、なんという人物なの?ねずみ男?よく知らないのだけれど。
上手だな~。巧みだな~。面白いな~。

 楽しい公園の散策だった。


              後ろ来る君拾つてよ落し文

              楽し気な夫の口笛茸狩る
                         遠く近く鳴らす口笛茸山

               秋の山声なき声の聞こへけり

              秋暑し驚く蛇よ又吾も  

              行き交すあまたの小舟秋の瀬戸
                          秋の鳶あまたの小舟行き交はす
          
              釣鐘人参どこへ行くにもリュック負ふ

               鵯上戸の赤い実が照る札所径

                    
 疲れていた目が青い空青い海をみている間にやすらいできた。
         



     

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    俳句のデベート

2018-10-08 10:51:32 | 俳句

          

 四国地方向けのNHKの30分番組の「俳句甲子園」を見た。
若者の素晴らしい感性に刺激をされる。

 この俳句甲子園の見どころは学校対抗の出句された俳句のデベートも見どころである。

わずか30分の番組であるから、どんな句が出たかは知らない。

 途中に、いつもの強豪校の俳句が一句画面に。
この強豪高に負けた、ある高校をメインに番組が展開をしていった。
強豪校の出句した、素直な自然派の句に、番組メインは敗退をする。

 デベートの勝敗もさることながら、所詮、デベートがいくら強くても、観客の心をつかんでも、説明をやらなければならない句は勝ち残れなかった。 いつも私の思うところの句ではなかったのである。

彼等は将来素晴らしい俳人になることはまぎれもない。

この俳句甲子園から出た若い俳人が、将来は俳句界を背負ってゆく。それは間違いがない。
若いっていいな~。羨ましいな~。



 ベランダから見える柿花火。これも今年で見納めとなる。

             柿花火まさをな空に揚がりけり


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    パソコンに苦労、、、?

2018-10-06 22:52:30 | 俳句
     

パソコンにスマホからの写真を取り込むことが出来なくなった。

ああ、お膳立てをしてくれれば使いこなせるが、キーの打ち間違いで、壊れたようになってしまった。

 ダム湖の周辺に散歩に行く。
写真を撮ってそれで吟行句を、、と思っていたが、残念。

 
          一夜さで咲く金木犀の香に目ざめ


          湖からの風にやみたる虫の声


          強風に雨によく耐へ蜘蛛の網


          轟くは出水のダムの放水ぞ

      
          行く処枝ごと落ちゐ栗の毬


          飛ばされさうダム湖の橋を秋日傘 

今日は秋祭り。
子供神輿が町内を練り歩く。
この街での秋祭りも最後となった。


           伊勢音頭聞きおさめとも秋乾き

     
          犬抱ひて子供神輿を追ふてをる       

     





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