過分に高額な 信者の献金や、我国政界(主に与党)への「異常接近」が大きく問題視される 世界平和統一家庭連合・旧統一教会被害者の救済法案が今国会提出へ向け、調整が急がれている様だ。既に立憲民主、日本維新の両党会派をメインに野党案が準備され、これに与党側が難色を示すも 岸田総理の決断もあって政府案提出の運びとなって、事態は何とか進展する見通しとなった様だ。
旧統一教会の教義に洗脳的感化をされた所謂「マインド・コントロール」と呼ばれる心理状態に追い込まれた時、人は果たして常識的な経済的処分の判断ができるのか、難しい向き合いを求められる場面もありそうだが、今後既報の様な 深刻な被害を生じない為にも救済法整備は必要と拙者も思う。その一方で、現憲法も保障の「信教の自由」への過度の制限や 健全な寄付行為の萎縮を心配する声があるのも事実である。
連立与党・公明党やその背後に控えるとされる仏教系教団・日本創価学会への擁護や肩入れをする意思はないが、前述法整備に当たり 慎重意見をある程度聞く姿勢があっても良いかも知れない。以下引用の 細野豪志(ほその・ごうし)衆議の見解もその一つだろう。昨日の産経新聞ネット記事より。
「自民・細野氏『テロリストを成功者にしてはならない』旧統一教会被害者救済法作成に」
今国会の焦点である 世界平和統一家庭連合(旧統一協会)の被害者救済に向けた法整備をめぐり、自民党の 細野豪志・元環境相は新法制定に懐疑的な見方を示してきた。11/8、細野氏にその真意について聞いた。
ーー新法制定を疑問視する理由は？
「安倍晋三元首相の銃撃事件は まぎれもないテロだ。参院選の街頭演説で政治家が撃たれ、選挙という民主主義のプロセスが破壊された。にもかかわらず、加害者の恨みを社会や政治が晴らしているような風潮には疑問を持つ。私は旧統一教会と関係はないが、テロリストの思惑を端緒にして立法を行うことは 正しいのか。加害者を成功したテロリスト』にしてはならない」
ーー被害者救済にどう対応すべきか？
「気の毒な状況にある元信者らの救済のため 政府の多くの国会議員が努力していることは理解する。だが、まずは現行法で対応すべきだろう。宗教を隠れみのに 子供に絶食を強(し)い、暴力を用いるのは明確な児童虐待。現行法で対応できることがやれなかったことは反省すべきだ」
ーー安倍氏を殺害した容疑者をモデルにした映画が公開された
「ある新聞社は 映画を紙面で告知したが、強い違和感を覚えた。メディアはもっと危機感を持ち、暴力的な手段は許さないと主張すべき局面だと思う。SNS(交流サイト) でキーワードを検索すると 加害者について『英雄』『救世主』という言葉が出てくる。凶弾に倒れた安倍氏が、旧統一教会と関係があったという情報のもとに 半ば加害者の様に言われ、加害者が半ば被害者のように言われる状況は倒錯だ」
ーーテロは連鎖しかねない
「不幸な状況の解決手段として テロを利用することは二度とあってはならない。いかなる理由でも 暴力による問題解決を認めないとの社会的コンセンサスをもう一度作る必要がある」(引用ここまで)
細野衆議の主張は、拙者は概ね理解できる。安倍元総理が斃された事件との向き合いは 容疑者を肯定する様な映画への懸念共々ほぼその通りだし、旧統一教会関連問題の様に深刻なケースといえど、暴力を利用してはならないのも又同じだ。ただ「Yes But」と申さざるを得ない場合あるのも事実ではないか。
旧統一教会被害者救済立法は、もう待ったなしのレベルと拙者も思う。健全な宗教活動に不正な干渉があってはならないし、その為の「信教の自由」の保障でもあるからだ。ただ 前述被害者弁護団の主張は、あくまでも「旧統一教会の反社性」の所を糾せという事であり、そこの所は 見守る我々も見誤ってはならないという事だろう。末尾の関連記事に譲る所もあるが、新興宗教に纏わる問題も、健全性と反社性を切り分けて向き合うべきという事だと思う。
今は 岸田政権も決断した前述被害者救済法案の行方を、野党案と共に落ち着いて見守れればと思う。とに角、旧統一教会被害者各位には 何らかの早い救済立法措置が必要だろう。今回画像は 先日、当地南郊の名古屋・大府両市境近くで目撃の、首都圏私鉄の元気者・相模鉄道新車が JR貨物機関車の助けを得て 東海道本線を本拠目指して東上の図。まだ納入前で自車動力の使用が許されない為、この様な行程に。世間では「甲種輸送」と呼ばれるそうで。以下に 関連記事をリンク致します。「読売新聞 11/7付」公明「旧統一と一緒くた」危機感 - goo ニュース
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