正に「世代交代」を絵に描いた様な幕切れだった。
今季のF-1世界選手権終盤、三重鈴鹿ひとまず最後の日本GPと最終戦たるブラジルGPにおいてチーム・フェラーリの新鋭F・マッサ選手が連勝、エースの座を降り引退するM・シューマッハー選手は競技車の不調もあって完走さえ叶わなかった。最終戦ブラジルGPにても第4位入賞を果したものの、常連だった表彰台へは届く事なく終わった。
総合優勝のタイトルは、最終戦第2位入賞のチーム・ルノー、F、アロンソ選手が連覇を果し、シューマッハー選手の後継者名乗りを不動のものにした。
日本勢も良く健闘、チーム・ホンダのJ・バトン選手の第3位入賞を初め、長らく後方に甘んじていたチーム・アグリ、佐藤琢磨選手が第10位、山本左近選手も第16位にて共に完走を果し、来季へ向けての更なる進歩と向上を誓う形での良き今季終幕となった。
来季よりの日本GP、既報通り静岡は霊峰富士の麓、富士スピード・ウェイにての闘いとなる。はるか以前にも開催実績を持ち、事実上の帰郷と言う事だ。
鈴鹿より遠ざかるのはちと残念だが、思えば我国にとり、真の聖地とよばれるこちらの方が、考え方によっては世界最高のカーレースの戦場としては相応しいのかも知れない。
それでは来季へ向けより深い内容と感動を期待しつつ、この連載の締めくくりとしたい。