今日午後、国会にては 2025=令和 7年度予算がどうにか衆院を通過した。与党自公に、高等教育無償化に配慮を条件に 日本維新の会が賛同した事による様だ。
今後は参院の審議を経て成立という事になるが、衆院優越の原則から 参院審議が未了でも今年度内成立が確実の様だ。野党主張を一定容れ 修正されたは 29年ぶり。減額修正が行われたは、実に 70年ぶりだとか。好調とされる税収も「今の所は」となるかも知れず、少子化の今後を考えれば 予算の減額修正も機動的に行える様にすべきではないか。
本題です。その予算審議の中心に位置する石破現政権は、時に「だらし内閣」とも揶揄される様だ。海外会合にての 石破総理の不適切とされる一部のマナーや、一部閣僚のセキュリティ意識の低さなどからの様だが、今度は主食の米不足対応の先頭に立つべき農林水産相の頼りなさが露呈した様だ。「だらし内閣」をも下回る有様だが 以下、今日の産経新聞ネット記事を引用して、みて参る事に。
「江藤 拓農水相、食糧法に価格の安定『書いていない』4連発 実際は法律名にも条文にも明記」
江藤 拓・農林水産相は 2/28の衆院予算委員会分科会で、備蓄米放出に関連して 食糧法に価格の安定は「書いていない」と 4回繰り返した。
実際は法律の正式名称に「価格の安定」が入っているほか、条文にも書かれている。指摘を受けて訂正したが、担当閣僚としての資質を問う声も出そうだ。
分科会では 政府が備蓄米放出を発表した後も コメの店頭価格高騰が止まらない実態について、日本維新の会の徳安淳子氏が「国民は買いたくても買えない」とただした。
これに対し 江藤氏は「法律に基づいて備蓄米は運用しなければならない」などとした上で「価格の安定なんて書いてありません。食糧法には。書いてありません。書いてありません。書いてありません」と自信満々に答弁した。
野党議員から「書いてある」やじが飛ぶと同時に、江藤氏の後ろにいた官僚が慌てて声を掛けて指摘したが、江藤氏は「はいはい。分かりました」と述べるだけだった。
徳安氏が「書いてあるのか、ないのか」と尋ねると、江藤氏は「大変失礼しました。書いてありました」と訂正した。
食糧法は 正式名称が「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」で、法律名に「価格の安定」が明記されているほか、1条の「主要食糧の需給及び価格の安定を図り」、2条の「政府は 米穀の需給及び価格の安定を図るため」など、「価格の安定」の文言が 20カ所近くある。
江藤氏は 1/31の記者会見で「国会議員になっても もちろん目は通していましたが、これほど食糧法を隅々まで読んだことはありません」、2/7には「食糧法の理念に則っているのか。第 3条 2項、49条、1条、さまざまな条文を読み込んだ上で考えました」と述べていた。(引用ここまで)
かなり以前で恐縮だが、経済学者・大前研一さんが著書「平成維新」で述べられていた所で「必要な文献でも、丸覚えの必要はない。必要な時、その所に確実にアクセスできれば良いのだ」という意があった。法律でも同じ事で、必要な時、当該条文に直ぐ手が届くのが 政治のプロという事だろう。
法律全般の難解さは理解する。それに留意するとしても 江藤農水相のお粗末さは事実であり、高騰の続く米流通対策の先頭を切って強い政策遂行ができるか、拙者には疑問だ。
以前にも触れた覚えがあるが、石破内閣にはこういう不安材料を抱える閣僚が複数見られる。こうは申したくないが「ポンコツ大臣」になりかかっている閣僚だろう。居住の議員宿舎の 不審者立ち入りを許した 岩屋 毅外相、地方創生に関連しての 自治体のあり方について意味不明な言及を見せた 村上誠一郎総務相に続き、拙者が知るだけでも 3人目である。
決して支持率の高くない石破政権だが、多難な内外の諸課題に真摯に向き合う意思があるなら、早めの内閣改造踏み切りを求めたいものだ。野党側も それ位は要求しても良い気がする所。
さもないと 今夏の参院選での勝利はかなり危うく、或いは政権交代を許す事になるとみる者だが。今回画像も振り返り恐縮。先年の晩秋訪ねた、岐阜・滋賀両県境に近い 関ケ原戦跡近くの JR東海道本線を関西へと向かう、下り貨物便の様子を。