浜田屋遼太

世の中のために何の役にも立たないブログ  お暇なお方は是非どうぞ(^^♪

手柄

2017-02-12 | 日々是好日

焼いたお餅を両手で引っ張ると長~く伸びる。

意外に長く伸びて、「おおっ」と言わずにいられないぐらい伸びると、どうしても黙っていられなくなって、「ホラ、こんなに」

と人に自慢したくなる。

たまたま餅を引っ張ったら長く伸びただけの話なのに、それを自慢に持っていくところがよくわからない。

引っ張り方に特殊な技術があった、とかよく伸びる餅を見分ける能力があった。

とか、そんなことならその人の功績、あるいは手柄ということになるのだが、そういうものはどこにもない。

オクラだってトロロ芋だって、伸びて粘るからウケるんだ。

伸びることへの願望、粘ることへの憧れがあるからこそ餅が伸びたりすれば嬉しく思い、その喜びをみんなで分かち合いたい。

納豆も伸びる。

そして粘る          

だが納豆の場合はこれまで述べてきた「伸びる」「粘る」とはちょっと傾向が異なる。

納豆の場合は、混ぜれば混ぜるほど伸びて粘る、という本人の努力次第というところが違う。

本人の功績、手柄というところが違う。

最近は手柄が立てにくい世の中である。

明治、大正、昭和と日本男子の本懐は立身出世であった。

故郷に錦を飾る、仰げは尊しわが師の恩であった。

身を立て、名をあげ、やよ励めよ、であった。

卒業進学就職などフレッシュマンたちの季節の変わり目。

平成のお父さんたちは、納豆に手柄を求めるのであった。

 

コメント
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