美容関係の人たちは罪作りだ。
女性の気になる言葉を広める。
例えば「ほうれい線」だ。
それまでは歳をとったら出てくる、鼻の両脇から口にかけてできるただの線、あるいは皺だったのが「ほうれい線」という名前をつけてから、女性たちはその「ほうれい線」が気になって仕方なくなった。
確かにほうれい線があると老けて見えるのは事実である。
でも50代になってできるのは仕方がないではないか。
20代のときと同じ顔は保てないのだ。
と言っても中年のオバサンにとっては、この線をどうするかが大問題になってくる。
気になる人はエステに足繁く通ったり、プチ整形をしたりするだろうが、自然現象には逆らえない。
夏場に汗をかいたときなどに、顔面の溝(ほうれい線)に化粧品が流れ落ち、普段よりも老けて見える。
若い女性は補修工事をしても、もともとの顔面の肌のきめが細かく、工事に使った品々が入り込む溝もない。
しかし中高年のオバサンは、汗をかくとそれが脂といっしょくたになり、顔面が泥沼化してしまうのである。
こうしたあたふたするオバサンを手招きする美容整形、化粧品会社、エステ関係の業界が潤う仕組みになっているのだ。
もちろん汚いよりはきれいな方がいいかもしれないが、できた皺はしょうがない。
寒風に晒され干されたカブは甘みを増す。
皺皺になったほうが旨いのだ。
まだあったぞ