Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

遠隔転移

2008-01-12 | 医療・病気・いのち
癌治療を難しくしているのに転移がある
最初にできた癌(原発巣)から飛び火して
離れたところに病巣(転移巣)を作ってしまう

転移がない場合は
原発巣を何とかすれば
体から癌細胞を取り除けるので
手術などで取り除いてしまえば
それで治癒したことになる

転移があっても
原発巣近くのリンパ節だけにあるのなら
それを一緒に取り除くことにより治癒に導けるが
遠くに転移を起こすと治療は難しくなる

転移があるということは
本部(原発巣)から別動部隊が派遣され
他の場所で活動を開始していることになる
その別動部隊は一つとは限らない
つまり転移巣が一カ所とは限らないわけである

臨床的に転移巣が一定の領域に限局していると判断すれば
原発巣をきちっと取り除いた上で
転移巣も取り除く(切除する)という選択肢もあるが
多くの場合は
特に胃癌の場合は転移があれば多発しており
局所療法としての手術では治癒できない
メスの届かない状態になっている

こうなると
全身療法としての
抗癌剤療法や免疫療法に頼ることになるが
これらで治癒することは極めてまれである

自分が あるいは家族が癌になり
転移もあって手術できない状態に置かれたとき
つまり根治が難しく癌によって命を失う可能性が高くなったとき
どのようにしたら自分の気持ちをコントロールできるだろうか

闘病記を読むと
いろいろな心の変遷があるのがわかる
でも闘病記を書くほどのひとは
どこか客観的に自分を見ることができている人

その他多くの人はどうしているのだろうか