Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

がん哲学外来

2008-01-26 | 医療・病気・いのち
人の生き死になんて 頭の片隅にあるかないか
というような状態で私たちの多くは生きている
死について考えるのは
癌などの病に倒れたときということが多いようだ

統計によると1/3くらいの人が
癌で亡くなっているので
死因が癌ではないけれど 癌を経験した人まで含めると
ひょっとすると現代日本人の半数くらいは
癌を通して死を実感するのかもしれない

世界の 宇宙の 真理を問う哲学
生きるとは何か という問も哲学となる
ということは現代に必要な哲学的視点の一つは
癌を如何に生きるかという問いかけであろう

もうすぐ順天堂大学に
がん哲学外来
なるものが開設されるらしい
担当が分子病理学の教授ということなので
実際の癌の臨床にどこまで関わってこられたのか疑問であるが
逆に言うと分子レベルの眼を通して
真剣に癌と向き合ってきた経験から
深い深い思索をされてきたものと思われる

すべての哲学者がそうであるはずは無いが
頭の中だけで
さまざまな言葉を突っつきまわす
というイメージが哲学者にはついて回る
そういう人たちが語る哲学は
あまり私たち一般の人間には
響いてこない

がん哲学外来を開くという
実際の行動を通して
さらに思索を深められていくであろう
この人こそ 哲学者と呼ぶにふさわしいのかもしれないし
多くのことを私たちに考えさせてくれるのかもしれない

ぜひ世に向かっても
多くの問いかけをしていただきたいと思う

そしてその外来に
医療関係者だけでなく
様々な人々が結集していくことを期待する