Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

術後の坐骨神経痛

2008-01-17 | 医療・病気・いのち
 術後2ヶ月ほど経った患者さんに、片側のお尻から下腿にかけての痛みが出現した。その具合から、腰に問題がありそう。こういう場合、注意しておかないといけないことがある。背骨周囲に膿がたまっていないかである。

 お腹の手術のときには、ほとんどの場合硬膜外チューブを入れてもらう。手術のとき、全身麻酔をかける前に、背骨近くに細くてやわらかいチューブを入れておくのです。術後の痛みをなるべく取り除くためにそのチューブから、持続的に痛み止めを入れておくと、随分と楽になるわけです。

 それはいいのですが、チューブ(カテーテル)は体にとって異物ですから、長く入れておくと細菌が感染してしまうことがある。ひどい場合には膿がたまり、それが脊髄を圧迫して麻痺症状が出ることまである。そんなことにならないように、術後は3~4日目にはカテーテルを抜くようにしている。

 その方の場合、術後時間が経っており、感染の可能性はまず無いと思ったのだが、やはり心配なので整形外科の医師に診てもらった。診断は椎間板ヘルニア。手術とは直接関係のない話ではあるが、術後の筋力低下から腰に負担がかかったのでしょうか。原因はよくわかりませんが、術後にはいろいろなことが起こりますね。