SLブーム終焉の頃 越美北線には 福井から九頭竜湖まで二往復の貨物列車が設定されていました 臨時運用なので貨物が無ければ運休でした
が ほぼ毎日運転されていたようです。
福井を出た列車は 越前花堂から越美北線に入り 足羽川沿いに一乗谷・越前大野と進み やがて終着駅九頭竜湖に到着します ほぼ平坦な路線で
すが 煙の期待できるのは 小さな峠を越える越前大野の手前 計石・牛ケ原間 景色の好いのは 越前大野から終着九頭竜湖間でした。
越美北線へは 日付の変わる前の立山3号で大阪発ち真夜中の福井に着き 福井から一番列車に乗り換え越美北線唯一の勾配区間 計石・牛ケ原間
を目指しました。
1973年4月 撮影 越美北線 計石~牛ケ原 28651 下り貨物列車
28651 上り貨物列車
回転火の粉止めにパイプ煙突と 美しさは損なわれていましたが 大正生まれの名機関車を写せただけで満足でした。
越前大野で貨物を開放した28651号機は 単機で転車台の有る九頭竜湖駅へ向かい 方向転換を終えた機関車は 長い橋梁を単機で戻って来まし
た。
1973年撮影 越美北線 越前大野~越前田野 28651
渡り終えた機関車は 緩やかな坂を下り越前大野へ向かいます。
景色の美しい越前大野・越前田野間が 単機なのは残念ですが 残雪と満開のこぶしの花を背に トコトコと単機で走るハチロクの姿も中々のもの
でした。
越美北線へは 二度しか出かけられませんでしたが 朝倉氏の本拠地だった一乗谷 城下町の越前大野なども有るので 出来ればもう一度訪れたい
地です。