東京都現代美術館で『伊藤公象 WORKS 1974-2009』
を観てきました。
最初はよくあるミニマルアート系かと思いましたが、
全然違いました。
素晴らしい!本当に素晴らしかったです。
『木の肉・土の刃』という作品は
カオリンという白い粘土(磁土)を薄くスライスし、
波打たせて焼いた素材を多数使っています。
スライスする際に厚みに差を持たせており、
厚い方を下にして立たせた素材が、
円形状に敷きつめられています。
暗い部屋にスポットライトで浮かび上がる姿は
幻想的であり、また神々しくもありました。
間近で見ると薄い上部はところどころ鋭利で
触ったら皮膚を切り裂きそうな恐さを感じます。
しかし遠くから眺めると、
まるで薄く削ったホワイトチョコのように
柔らかく溶けてしまいそうな表情に変わります。
いつまでも見ていたい、
いつまで見ていても飽きない・・・。
現代美術でこんなに心に染み入る作品は初めてです。
東京都現代美術館