自分勝手なのを男らしさと錯覚
夫は自分のことしか考えないタイプで、妻や子どもはいつも後回しです。仕事ならまだしも、趣味でも同じですからアキれるばかり。でも、結婚前は、そんな気性が逆に男らしく見えて恋してしまったとあれば、沈黙するのみです。
義父は夫と全く逆で、ひたすら尽くすタイプなのです。足が不自由な義母への奉仕は、見ているだけでも感動的。どんなに自分がつかれているときでも、義母の希望を実行するのに懸命なのです。その上、夜は義母が不自由にしているな足や腰を、丹念にさすってあげるのが日課ですから、「ようやりはる」と絶句してしまいます。
その父親の血を受け継いだとは、とても信じられない夫。「あんた、ほんとにお義父さんの子ども?」と皮肉を言っても、「そう見えるか。オレも疑ったことがあるんだ。親父と違って、俺ハンサムだろう」ですって。「一度聞いてみたら、バカッ!て怒鳴られちゃったよ」と大口開けて笑い転げる夫です。
ただ同じ血筋なので、夫が年を取った時に期待します。
(神戸・1988・11・11掲載)
夫は自分のことしか考えないタイプで、妻や子どもはいつも後回しです。仕事ならまだしも、趣味でも同じですからアキれるばかり。でも、結婚前は、そんな気性が逆に男らしく見えて恋してしまったとあれば、沈黙するのみです。
義父は夫と全く逆で、ひたすら尽くすタイプなのです。足が不自由な義母への奉仕は、見ているだけでも感動的。どんなに自分がつかれているときでも、義母の希望を実行するのに懸命なのです。その上、夜は義母が不自由にしているな足や腰を、丹念にさすってあげるのが日課ですから、「ようやりはる」と絶句してしまいます。
その父親の血を受け継いだとは、とても信じられない夫。「あんた、ほんとにお義父さんの子ども?」と皮肉を言っても、「そう見えるか。オレも疑ったことがあるんだ。親父と違って、俺ハンサムだろう」ですって。「一度聞いてみたら、バカッ!て怒鳴られちゃったよ」と大口開けて笑い転げる夫です。
ただ同じ血筋なので、夫が年を取った時に期待します。
(神戸・1988・11・11掲載)
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