こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

父の日に

2015年06月23日 16時29分20秒 | 文芸
 父の日。たった一人の留守番は退屈極まりない。といっても、この年になると、もう「父の日」は完全無視らしい。寂しいなあ。
「おとうさん、いる?」
 いきなりの訪問者は、この間結婚した長女。
「そこまで用事で来たから、ついでに寄った」
 そうか、ついでですか。と、ちょっと気落ち。すると、娘は手にした買い物袋を出した。
「これ、父の日だから、ついでにプレゼント」
 さりげない娘の贈り物だった。期待していなかった分、喜びは大きい。ついで、でも…。
 お昼の食卓を二人で囲んだ。父と娘水入らずの食事は久しぶり。孤食よりおいしい。
「おとうさん、赤ちゃんが…できたみたい」
 照れ臭そうに、娘の報告だった。
 最高の「父の日」になった。父親であることの幸せを実感させてくれた娘に感謝だ。よく聞けば、妻が「父の日に一人だから、顔をみせてやって」と娘に声かけしたのだ。家族の思いやりに胸がジーンとなる父だった。

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