こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

生活を脅かす休日の増加

2015年07月13日 13時17分58秒 | 文芸
生活を脅かす休日の増加

 右も左も「休め、休め!」の大号令の昨今、ちいさな喫茶店で生計を立てているわたしたち夫婦の顔は青くなるばかり。
 周囲が営業所、工場という立地では、休日の推進ははた迷惑な話。既に隔週2日休日制のの影響は、土曜日の売り上げ減というシビアな形で表れている。
 それが先の2月からは、金融機関の完全週休2日制実施があり、もうお手上げの状態である。無力感が漂い始めるのをとどめるすべがない。
「君らも休んだらいいじゃないか」
 と知人は無責任に言ってくれるが、収入の保証がない自営業では、そう簡単にやすめるはずもない。
 店を休んでいても経費はちゃんとかかってくるのだから、そんな暗い状況下に、さらに追い打ちをかけようとするゴールデンウィーク!もう諦めの境地で、
「早く終われ!」
 と祈るしかすべがない。
「うち7連休で、思い切ってヨーロッパに行く予定!」
 うれしくてたまらない表情でOLのお客さん。
「そりゃあいいな。青春を思いっきり満喫してくるといい」
 と一緒になって喜んであげながら、わが家族の事を思って少し暗い気分に陥る。いまだかって家族旅行の体験をさせていない子どもたち。
 そろそろ物心がつくころだし、可愛そうに思う。
(今年は思い切って休んじまうか)
 ちょっぴりヤケクソ気味にそう思うわたしだ。
(神戸・1989・5・7掲載)

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