「想」という漢字を見てみる、
「想」は「相」と「心」の文字でできている。
自分のことではなく、 相手のことを想う心を「想う」という。
寝たきりの人を目の前にしたとき
自分は何を感じ、何を思うか。
躊躇いや悲しみ、同情など 複雑な感情が入り乱れる。
自分(壱介護者)として、相手にできることは何か、
と想う気持ちを抱き、自宅の玄関を出る。
ホテル・旅館、飲食店などのサービス業は、
お客様に対し心からのおもてなしで対応をしないと
お客様を満足させることはできない。
私は、介護も同じくサービス業であると考えている。
介護の「利用者」ではなく「お客様」であるという気持で、
介護サービスを提供をさせて頂く。
「今日はお風呂入れ忙しかった」「排せつ介助大変だった」と
介護者が満足しても、肝心のお客様がどう思っているか?
本当にお客様が満足したかどうかを気にかけることが大切なのだ。
サービスは痒いところまで手が届く。
介護サービスの場合、ホテル・旅館などのサービスと違い
100%やってあげるという訳にはいかない。
「できる」ことも「できなく」なってしまうからである。
介護者はお客様が「できる」ところ、「できない」ところ、を見極め
「できない」ところを支援する。
「できない」ところをどこまで手助けをすればいいのか、
お客様に聴くことから介護は始まる。