老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

58;家(うち)のワン公!

2017-04-29 20:04:03 | 春夏秋冬
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「花だより」ではなく「ワンだより」かな!
わが家の息子
一週間のうち六日は 留守番をしています
4歳になったばかり
名前は「beagle snoopy 元気」
普段は「元気!」と呼んでいます
よろしくお願いします

57;何色に焼けるかな?

2017-04-29 11:56:19 | 老いの光影
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阿武隈川の岸辺に咲くたんぽぽ

桜の花が咲き始めた笠間市(茨城県)へ出かけて来たときの話。
笠間焼で知られ、陶器をつくる窯(かま)を見ることができた。
姉妹のように仲良しの松原智恵子さん(73歳)と
群さち子さん(78歳)が窯の処までやってきた。
どちらもバリバリの物忘れ人。
窯の蓋(ふた)が開いているのを見ながら、
智恵子さんは「ここの窯で焼いてもらおうか」
と隣にいた彼女に話しかける。
さち子さんは、何のためらいもなく
「何色に焼けるかな?」と応えていた。
老女同士の会話。
彼女らだから躊躇いもなく
「自分の遺骨」の話ができたのかもしれない。
隣に居た私、人間の骨が「
何色に焼けるかな」、
という言葉に驚き、ただ頷くだけであった。

56;意気投合

2017-04-29 04:55:34 | 老いの光影
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意気投合

完熟トマトを丸かじりしたいたら
ふと「赤い実」から
過去にあった認知症老人の会話を思い出してしまった。

他人の話を盗み聞きしてはいけないのは承知の上だが、
変な職業意識がはたらいてしまった。
認知症老人同士が会話をしていると、
お互いにどんなことを話しあっているのか、
つい気になってしまう。
習字がとっても上手な河北なほさん(仮名、71歳)と
着物の着こなしが大変上手な中上淳子さん(仮名、86歳)とが、
話しに花が咲き意気投合していた。
花よりも秋の果実に話が移り、
中上さんは居室の窓から見える杉林を指差しながら「赤い柿がたくさんなっているでしょう。見えますか?」、
と話し相手の河北さんに同意を求める。
河北さんの眼は、外の方ではなく居室に貼ってあるカレンダーを見ながら「本当ね、柿がたくさんなっているね」と答える。
カレンダーを見てみると確かに赤い実が描かれていた。
その後の二人の会話は、
依然として噛み合ってはいないけれども、
お互いに否定することなく、お互いの話を受け入れていた
相手の話を聴くことから、
良好な人間関係が築かれることを
二人は教えてくれた。