『濃く淡く 甘みの残る 新茶かな』
(こくあわく あまみののこる しんちゃかな)
『年寄れば 左団扇の 夢ばかり』
(としよれば ひだりうちわの ゆめばかり)
『合歓の花 優しく淡く 夢の花』
(ねむのはな やさしくあわく ゆめのはな)
『共に寝ん 撫子咲ける 夢処』
(ともにねん なでしこさける ゆめどころ)
『揺れ惑う 雨の明日香の 蛍かな』
(ゆれまどう あめのあすかの ほたるかな)
『子の手より 光の洩れし 蛍かな』
(このてより ひかりのもれし ほたるかな)
『幾年も ほ、ほう、ほうたる 待ちわびて』
(いくとせも ほ、ほう、ほうたる まちわびて)