『扇子折る 孫の力や 我如何に』
(せんすおる まごのちからや われいかに)
『蟻好きも 蟻酸に勝てぬ 夏の午後』
(ありすきも ぎさんにかてぬ なつのごご)
『暮泥み 蔦の青さや 立抗楼』
(くれなずみ つたのあおさや たてこうろう)
『晩夏光 旅の疲れの 端々に』
(ばんかこう たびのつかれの はしばしに)
『故郷の 懐かし地名 夏の旅』
(ふるさとの なつかしちめい なつのたび)
『指切りは 電話で出来ぬと 撫子の』
(ゆびきりは でんわでできぬと なでしこの)
『素麵の 氷を分けて 味の増し』
(そうめんの こおりをわけて あじのまし)
『夏の夜は 十数えれば 夢の国』
(なつのよは じゅうかぞえれば ゆめのくに)
『わしゃわしゃと アーケード揺るがす 蝉の声』
(わしゃわしゃと あーけーどゆるがす せみのこえ)
『宿題も 遊びも程々 夏休み』
(しゅくだいも あそびもほどほど なつやすみ)