HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

M&Mの音感

2011年03月08日 | レッスン日記(小中高生)
M3ちゃん(小6)とMちゃん(小6)。
毎週、キャピキャピと「ボケ&ツッコミ」を演じて 笑わせてくれるM&Mですが。
(どっちがどの役かって? それはね、M3ちゃんがボケ、Mちゃんがツッコミだよ)

一旦ピアノの前に座ると、ガラリと繊細なピアニストに変身する二人です。
M3ちゃんの「スケーターズワルツ」を聴いて驚き。
先週とはうって変わって、ふんわりと軽やかなワルツになっている。
ペダルの使い方も すっかり上手になって、1小節ごとに歯切れ良く入っている。
すっごく一生懸命に練習してきたことがわかります。
先生に言われたような音が出せるように、何度も何度も、ひとりで練習してきたんだね。

また、Mちゃんの「お別れ(ブルクミュラー)」も、感情をよくつかんだ繊細な音色が聴き取れる演奏です。
前半の最後の部分、感情がくり返し高まって感極まっていくフレーズを、何度か一緒に練習してみました。
「切な~い」と言いながら弾いているMちゃん。
「お別れ、か・・・卒業とか?」と、曲のイメージを描いています。
「そうね。卒業式の気分もするね。いよいよお別れ!って切ない気持ち」
「うんうん。初めのところは、当日だねえ」と わかってるMちゃん。
「まん中は、なんでこんなに明るいの?」と 落差を指摘しています。
「ここは、楽しかった思い出よ。『♪あんなこと~、こんなこと~、あったでしょう~』」
「ああー、なるほど!」
たちまち理解してるMちゃん、このドラマチックな曲が、ちょうど自分の卒業と重なり、きっと真に迫る演奏で仕上げてくれることでしょう。

レッスンが終わったあと、M&Mは例によってじゃれ合っています。
M3ちゃんがピアノの下にもぐりこんだので、Mちゃんがいいました。
「M3!この音、なーんだ?」
そして、ピアノの音を適当にポーンと鳴らしました。
ピアノの下から 声が聞こえてきました。
「ソ」
「あったりー! じゃこれは?」
今度は、大きく離れた場所のキーを叩きます。
「ド・・・シャープ」
「あったりー。じゃ今度はこれ!」
できるだけ離れたところの黒鍵です。
「シ・・・フラット」
やったー。すごいぞM3! 絶対音感だ!\(^O^)/
「じゃあ、Mちゃんやってごらんよ」
今度は先生が、Mちゃん相手に 音当てをやってみました。
まずはまん中へんの音。「これは?」
「うーん、ラ?」
あったりー。じゃ、うんと高音部の、この音は?
「うーん・・・レ・・・のシャープ」
じゃ、どどーんと下まで飛んで、この音は?
「シ・・・のフラット」
やったー。全部正解だよ!\(^O^)/

M3ちゃんもMちゃんも、絶対音感が身についていることがわかりました。
中学に入ったら、M3ちゃんはブラスバンド部に入るんだと言っています。
絶対音感の人は、便利なこともありますが不便なこともあります。
M3ちゃん、クラリネットとかホルンとか、そういう「移調楽器」は、アタマが発狂するのでやらないようにね。

たしかに上手だけどね

2011年03月08日 | レッスン日記(小中高生)
「オレも早く弾けるようになったよ!」
妹のTちゃんが スピード弾きをがんばった後、Tくん(小5)も やる気満々でピアノの前に座りました。
本を広げたTくんに、先生が言いました。
「今日は『黒い瞳』を両手で弾いてくるんだったよね?」
するとTくん、
「あ・・・」と 一気にしぼんだ様子です。
「オレ、まちがえて『雪の踊り』やってきちゃった・・・」
なあんだ。そりゃ上手になったでしょうよ。
だって先週も上手だったんだもん。
ここがTくんのおもしろいところ、というか男の子らしいところ、というか、笑えるところ、というか・・・
上手に弾ける曲をがんばって練習する」というのが、男の子の特徴なんだよね。
決して「下手な曲をがんばって上手になれるように練習しよう」という発想はない。
「上手だから、何回も弾こう」という考えしかないのが、男の子のアタマであります。
ま、せっかく弾いてきたんなら、それを弾こうじゃないか。
というわけで、「雪の踊り」は 先週にも増してステキに連弾されました。
それで。
「『黒い瞳』も、先週やったよね。思い出した?」
「ああー、思い出した」というので、もう一度、右手・左手をそれぞれ確認し、両手で合わせるところまでやってみました。
「この曲ね、最初は ゆーっくり弾くの。そうして、くり返しながら、だんだんだんだん、テンポ上げて、最後はすごい早さで弾くんだよ」
先生は言って、お手本を見せました。
最初は ゆーっくり、ゆったりとした舞いのように。そして中盤から、徐々に徐々にテンポを上げ、最後は狂おしいテンポのステップを思わせる大迫力で ジャン!
「こんな感じよ」と、横で見ているTくんを振り返ると、彼の顔がニ~ッとほころんでいます。
内心、「かっこいい」と思い、それを自分が弾くんだ、と嬉しくなったんでしょうな。
Tくん、来週こそ、「黒い瞳」かっこよく弾いてきてね・・・