HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

Y子ちゃん復帰

2012年03月04日 | レッスン日記(小中高生)
Y子ちゃん(小6):
受験のため、1年ほどピアノを休んでいましたが、もう受験も無事終わり、中学も決まってホッとしたので、またピアノに復帰することになりました。
今日は、復帰第1回のレッスンです。
「ずーっとやってないから、指が動くかなあ」と言いながら弾いた「バーナム」ですが、大丈夫、ちゃんと指も動くし、音符もスラスラ読めます。
「ブルクミュラーはどこからだったっけ?」
「ここからだと思う」とY子ちゃんが開いたのは「心配」のページです。
「『心配』かあ・・・復活していきなり『心配』とは暗いね・・・」
「そうだね」と Y子ちゃんは笑っています。

「最初の方は、次々湧き上がってくる心配な気持ちが表れてる感じだよね?それを2回くり返して、中間にきたら 少し明るくなった。ね?」
「うん、明るい」
「『心配してたけど、でも意外と大丈夫かも』って、ちょっと明るい希望を持ったんだね。だけどやっぱり、すぐまた不安がふくらんでくる」
「ああ、ほんとだ、うんうん」

うち消してもうち消しても膨らんでくる心配や不安。
「大丈夫!」と自分に言い聞かせて希望を持っても、それはつかの間で、すぐまた不安はあとからあとからわいてくる・・・
この、ブルクミュラーの短い小品の説明をしながら、Y子ちゃん自信が経験した「受験」と それに対しての思いは、この曲に重ね合わされるものだったのではないかしら・・・と思ってしまった。
これから中学生になり、多感な時期を迎えるY子ちゃん。
こうしたブルクミュラーなどの曲を勉強することが、彼女のこれからの豊かな精神生活を育む上で 大いに役立ってくれることを願っています。

キャサリン・ロリン ピアノdeプレリュード

2012年03月04日 | レッスン日記(小中高生)
Tさん(大人):
2月から 月2回のレッスンを始めたTさんは、コンピュータの設計をする人なんだそうです。(すごい!)
ピアノは、ショパンなどのロマン派が好きとのことなので、キャサリン・ロリンの「ピアノdeプレリュード・ビギナーから弾ける14の小品」をやってみることにしました。
キャサリン・ロリンという作曲家は、ショパンやシューマンなどと同時代に生きた「ロマン派」の作曲家ではなく、現代のアメリカに生きている女性作曲家です。
けれど「ロマン派スタイル」や「古典派スタイル」などの雰囲気のある小品を、ビギナーのためにたくさん書いています。
まだ、それほど知られてはいないかもしれませんが、彼女の曲は どれも易しいテクニックで弾けて、それでいてピアニスティックでおしゃれ。
ビギナーでも「ピアノを弾いた!」という満足感が得られる、嬉しい曲集なのです。
今日、Tさんは、第13曲の「ヘ短調のプレリュード」を弾きました。
こういう、しっとりした曲は、ピアノタッチの良さが音の美しさを際だたせます。
逆に言えば、スピードを出さなくていいので指がもつれる難しさはない反面、繊細なタッチの難しさがある、ということですね。
右手と左手での音色やタッチの弾き分け、声部によってのフレーズ感の区別、曲の部分によっての表現など、音使いはシンプルでも 難しさは限りなくあります。
でも、だからこそやりがいもあるというものですね。
これぞピアノ!という感じの、ロマンティックな「プレリュード」は、将来のショパン演奏への第一歩となることでしょう。
がんばりましょう!