Tさん(大人):
発表会で「革命のエチュード」を弾こうと決め、練習を始めています。
「エチュード」とは「練習曲」のこと。
その名の通り、「革命」は、ハイスピードでのアルペジオ満載。たくさん練習しないといけません。
最初のうちは「右手・左手、別々によく練習しておいて」と言っていたのですが、今日は、ゆっくりでも 一度 両手合わせてのタイミングを見てみようということにしました。
主にアルペジオで大奮闘するのは左手です。右手は動きもゆったりだし、和音さえ正確につかめれば、そう難しくはありません。
だけど、そこに思わぬ落とし穴が。
1つのフレーズを弾き終わり、次のフレーズに入るまでの間に 楽譜に書かれている「休符」。これがあいまいになってしまう。
ともすると、左手の難しいパッセージに集中している間、半小節休符とかも構わず右手がじゃ~ん・・・と押さえっぱになってしまうことも。
今まで左右別々に練習していたので、双方の駆け引き(?)みたいな譜面の妙味にまで気を配る余裕がなかったかもしれませんね。。。
よかったー、今日 両手合わせてみて・・・
楽譜を見て「どのタイミングで打鍵(アタック)するか」は、誰もが気をつけると思いますが、「どのタイミングで離鍵(リリース)するか」ということも、打鍵に劣らずとても大事。
休符は、単に「弾いていない時」というのではありません。
休符によって作られた音のない空間が、その前に弾かれた音、次に発せられる音の両方を引き立て、演奏を引き締めます。
休符については、前にも書きましたので、こちらの記事も参考にしていただけると幸いです。
Tさん、お仕事がいつもいつも忙しく、ピアノを練習する時間もなかなか取れないとのこと。
楽譜の休符をたっぷり取るように気をつけて。
お仕事の方も、これくらい休符がとれるといいのにね・・・