Hさん(大人):
今月から「スカルラッティ・ソナタK 380」を始めています。
作曲者のスカルラッティは、バッハ それにヘンデルと同じ1685年の生まれなので、バロック時代の人ですね。
今回のソナタでは、同時につかむ音の範囲が広くて ちょっと厳しいなという所が何箇所かありました。
まず、左手の和音…範囲こそギリ1オクターブですが、中がフルコードで しかも位置がピアノの中央辺りなので、指をアクロバットみたいに押し広げないと届かない、という和音がいくつかあります。
「ここ、どうしましょうね」
ヒバリ先生は聞きました。
「譜面通りに弾くの、指がかなりキツいですよね?」
「そうなんです。早くから手をうんと広げて準備しておかないと、とっさには広がらなくて」とHさん。
「私だったら」
手がチビなヒバリ先生は言いました。
「こうやって、一部右手も投入しながら弾いちゃいますけどね」
「ああ…でも私は、譜面通り弾きます。」
Hさんは決心したように言いました。
「頑張って、早く手を準備して、左手だけで頑張ります!」
「えらい!右手使ってズルしたりせず、ちゃんと譜面通りがんばるとは」
「いーえ、先生みたいに器用に手を入れ替えたり出来ないからですよ。先生のはズルじゃなくてお上手だから。頭が良いから出来ることですよ。AB型だから。私はダメですから」
出ました、いつものツンデレ発言。
私がAB型なんてこと、よく覚えてましたね(@o@)
しかしHさん、この和音が弾けるほど指が柔らかく拡がるようになって、すばらしいです。最初の頃はオクターブも届かなかったんですから、長年の訓練の賜物です。
困難な和音は左手だけじゃなく、右手には、9度間隔の音を保持する箇所もあったのですが、Hさんはそれも弾くことができました!
「では、どこも替えず、全て譜面通りに頑張りましょう!」
ということになりました。
Hさん、すごいです。
HP HIBARIピアノ教室
Facebook Hibari Music Lesson
Youtube HIBARI PIANO CLASS