Y子ちゃん(小4):
先週、四声部アレンジの「家路」が宿題になっていました。
初めての四声部で 最初は驚いたようでしたが、今週はちゃんと右手も左手も、それぞれ2パートずつ、そして全体合わせて四声部を、ちゃんと弾いてきました。
でも、そうね・・・ 曲の持つ、おだやかでしみじみした感じは、出ていません。
「家路」の意味が、わかってないんじゃないか?
「家路」は、ドヴォルザークが作曲した交響曲「新世界」の中の第二楽章です。
日本語では「家路」、英語では「ゴーイング・ホーム」というタイトルで親しまれている通り、郷愁を誘われるような しみじみとした曲なんだけど・・・
私は、Y子ちゃんにきいてみました。
「家路って・・・どういう意味だかわかる?」
するとY子ちゃんの返事は
「う~ん・・・『家』の・・・『線路』?」
やっぱり! わかってなかったんだ。
そこで私は、「家路」の説明をしました。
「家路ってね、家に帰っていく、その道ってことだよ。夕方、この音楽が放送で流れたりしない?『さあ、みなさん、もうおうちにかえりましょう』って・・・それから、もう少し高学年になって、キャンプなんかに行くと、キャンプファイヤーを消すときに、この歌を歌ったりするよ。『遠き~山に~、日は落~ちて~』」
「へーえ」
「この曲は、そういう、家に帰っていく様子や気持ちを表しているのよ。夕方・・・だんだん日が暮れて、あたりが暗くなってきて、『はやくおうちに帰ろう!』と思って帰っていく。家に帰れば、お母さんがいて、暖かいお風呂が沸いてて、ほかほかのごはんができてて。ジャム(Y子ちゃんちの猫)も待ってる。ああ、おうちはいいなあ・・・そんな感じ。」
「うん」
「そうね、そして、このまん中の『ラードドー、シソラー、ラドシソラー』のところは、教会の鐘が鳴ってる感じかな。そして、その音がこだまして、柔らかく返ってくる」
「うん、うん」
このイメージは、よくわかったようです。
先生は、お手本に「家路」を弾いてみました。イメージを説明しながら。
「ペダルも使っていいのよ。音がやわらかく響くようにね。あったかいおうちに帰っていく。うれしいなあ・・」
聴いているY子ちゃんの心には、情景がはっきりと浮かんだようです。
「じゃ、弾いてみて」
ピアノの前に座って、再度弾いたY子ちゃんの演奏は、さっきのものとはガラリと変わり、やわらかく、優しく、ふっくらとした音色になっています。
心をこめて弾いているのが、よくわかります。
「鐘の音」のところも、美しく余韻を残して弾けました。
「そうそう、その音よ。そして最後に・・・日はとっぷりと暮れて・・・ジャーン・・・」
静かに、Y子ちゃんは弾き終えました。
「すごくきれいだったよ。さっきと、全然ちがう曲になったね!」
「うん!」
自分でも、曲がまるで変わったことがはっきりわかるような演奏だったのでしょう、Y子ちゃんはとっても嬉しそうにうなずきました。
こんなにイメージを音にすることもできるようになり、テクニックもしっかりついたと 先生が判断したので・・・Y子ちゃんは、帰りに「ブルクミュラー」の本をもらいました。
来週からは「中級レベル」です!
先週、四声部アレンジの「家路」が宿題になっていました。
初めての四声部で 最初は驚いたようでしたが、今週はちゃんと右手も左手も、それぞれ2パートずつ、そして全体合わせて四声部を、ちゃんと弾いてきました。
でも、そうね・・・ 曲の持つ、おだやかでしみじみした感じは、出ていません。
「家路」の意味が、わかってないんじゃないか?
「家路」は、ドヴォルザークが作曲した交響曲「新世界」の中の第二楽章です。
日本語では「家路」、英語では「ゴーイング・ホーム」というタイトルで親しまれている通り、郷愁を誘われるような しみじみとした曲なんだけど・・・
私は、Y子ちゃんにきいてみました。
「家路って・・・どういう意味だかわかる?」
するとY子ちゃんの返事は
「う~ん・・・『家』の・・・『線路』?」
やっぱり! わかってなかったんだ。
そこで私は、「家路」の説明をしました。
「家路ってね、家に帰っていく、その道ってことだよ。夕方、この音楽が放送で流れたりしない?『さあ、みなさん、もうおうちにかえりましょう』って・・・それから、もう少し高学年になって、キャンプなんかに行くと、キャンプファイヤーを消すときに、この歌を歌ったりするよ。『遠き~山に~、日は落~ちて~』」
「へーえ」
「この曲は、そういう、家に帰っていく様子や気持ちを表しているのよ。夕方・・・だんだん日が暮れて、あたりが暗くなってきて、『はやくおうちに帰ろう!』と思って帰っていく。家に帰れば、お母さんがいて、暖かいお風呂が沸いてて、ほかほかのごはんができてて。ジャム(Y子ちゃんちの猫)も待ってる。ああ、おうちはいいなあ・・・そんな感じ。」
「うん」
「そうね、そして、このまん中の『ラードドー、シソラー、ラドシソラー』のところは、教会の鐘が鳴ってる感じかな。そして、その音がこだまして、柔らかく返ってくる」
「うん、うん」
このイメージは、よくわかったようです。
先生は、お手本に「家路」を弾いてみました。イメージを説明しながら。
「ペダルも使っていいのよ。音がやわらかく響くようにね。あったかいおうちに帰っていく。うれしいなあ・・」
聴いているY子ちゃんの心には、情景がはっきりと浮かんだようです。
「じゃ、弾いてみて」
ピアノの前に座って、再度弾いたY子ちゃんの演奏は、さっきのものとはガラリと変わり、やわらかく、優しく、ふっくらとした音色になっています。
心をこめて弾いているのが、よくわかります。
「鐘の音」のところも、美しく余韻を残して弾けました。
「そうそう、その音よ。そして最後に・・・日はとっぷりと暮れて・・・ジャーン・・・」
静かに、Y子ちゃんは弾き終えました。
「すごくきれいだったよ。さっきと、全然ちがう曲になったね!」
「うん!」
自分でも、曲がまるで変わったことがはっきりわかるような演奏だったのでしょう、Y子ちゃんはとっても嬉しそうにうなずきました。
こんなにイメージを音にすることもできるようになり、テクニックもしっかりついたと 先生が判断したので・・・Y子ちゃんは、帰りに「ブルクミュラー」の本をもらいました。
来週からは「中級レベル」です!