Mちゃん(高1):
「さあ、今日は何番かな」とハノンを開きます。
いつも、カレンダーを見てその日の番号の練習課題を弾くことになっていて、今日は2月5日だから5番です。
先週は1月29日だったので、基礎練習のチャプターでは一番長くて込み入った課題でしたが、月が変わって今日は5番!
「よかったね、また易しいのになって」
「よかったー」
と言いながら弾き始めたけど、ちょい待ち。
それ、6番じゃん。5番の音符よく見てごらんよ。
「あっ、ほんとだ。えっ、5番って…えっ、こう? あ、わかった。でもこれ難しい。6番の方が簡単〜」
などと言いながら基礎パターン、アルペジオなどを練習し、本日の課題はモーツァルトの「トルコマーチ」です。
これは、単独で弾かれることが多いですが、モーツァルトのピアノソナタK(ケッヘル)331番の中の第3楽章です。
作曲された当時のヨーロッパの人々が「東洋」に対して漠然と抱いていたオリエンタルな雰囲気、が盛り込まれた曲で、賑やかな打楽器の音を模した伴奏形が特徴的です。
芸術的というより「楽しい描写音楽」という感じの曲ですが、ヒバリ先生としては、特にMちゃんたち「ソナタ」にかかったぐらいの生徒には是非経験してもらいたいと思っている曲のひとつです。
なぜなら、細かい装飾音符あり、ターンあり、オクターブの連続あり、急速な16分音符のパッセージありと、ソナタクラスの生徒に必要なテクニック満載で、この1曲で練習曲5曲分ぐらいのテクニックがコンパクトにまとまってる。先生としては大変お得な曲なのです。
また生徒から見ても、大ざっぱに分けてA-B-C-D-B-A-コーダ と同じパターンが繰り返し出てくるので、弾けるようになった部分を使い回しできる「お得」な曲。
みんなにとってお得な、大変いい練習曲といえる「トルコマーチ」です。
Mちゃん、もうほとんど練習できていて、来週は合格になりそうです。
仕上げがんばろう!
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