HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

暗譜、時々楽譜を確認してね。

2020年09月18日 | 音符・楽譜・テクニック

Mちゃん(高1):

「悲愴」ソナタの第3楽章、「なんとか最後まで行けました」とレッスンに来ました。学校も忙しいのに感心です。

ここ何回かは 一番最後のエピソードから後をレッスンすることが多かったので、今日は久しぶりに初めから弾いてもらうことにしました。

「えっとー」Mちゃんは譜面台に楽譜を広げていきます。

「ここは…いい…こことここも…いいかな…」とページをめくっていき、

「ここから。」と、最後の2ページだけが見えるようにして楽譜を広げました。

「へ〜、もうこっちの方は覚えたんだ!?」

「あ、はい…一応…」

すごいね。よく練習してるんだ

さっそく弾いてもらいます。

テーマの部分、なるほど良くこなれてきて、手の動きもなめらかになってる。

最初の頃すっごく苦労したコラール風の部分、そしてその後に続く右手・左手の素早い掛け合いの部分も、ためらわず堂々と弾いていて、よく練習したんだなあ、と思いました。

さすがに、終盤部分は譜面を確かめながらゆっくり、となりましたが、この調子なら、本番までには余裕で仕上がりそうです。

だがしかし… ん?まてよ?

暗譜で弾いている前半部分に、ちらほらと違う音が混じってたんだよ。

「もう一度、最初から弾いてみてね。所々に『アレ?』の所があったよ」

じゃ、もう一度初めからね。

「待って!ここ、違うよ」「ここ!」「ここも!」

今度はその都度止めて、間違った所にチェック。最初のうちは赤エンピツで、そのうちポストイットで。

「初めはちゃんと弾けてたはずだけど、暗譜して何度も弾いてるうちに、独自のアレンジが加わってきたね?ww」

「私、全部独自かも(^_^;)」

いい演奏するために、暗譜は欠かせません。

暗譜すると、ピアノの音色がガラッと変わってきます。

誰かが書いた楽譜を読みながら弾いている音ではなく、まるで自分の心の底から湧き出てきた音のようになるのです。

でも、繰り返し弾いているうちに手が慣れて、楽譜を見なくていい状態になったのは、本当の暗譜ではありません。

楽譜をよーく見て、その奥底に息づいているメッセージを読み取り、自分の言葉(音)で表現してこその暗譜なのです。

曲を弾いていて「暗譜した」と思っても、時々楽譜を見直して「独自のアレンジ」をしていないか、確かめるようにしましょう。

「アレンジ」が固定してしまうと、なかなか直らなくなって後で大変なのでね…

HP  ピアノのすすめ・PLAY AND PLAY

 



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