Mちゃん(小5):
「エリーゼのために」。
まずは全体を弾いてみます。
ずいぶんピアノの音がやわらかく流れ、手の動きもしなやかになって、先週のレッスンとは見違えるようにきれいになっていてびっくりです。
先週までは「フレーズの最後をスッと抜いて!」「押さえないで!」「休符を忘れないで!」とうるさく言っていたのですが、それが見事にクリアされるようになりました。
これで、ぐっと美しく大人っぽい音色に変わります。さすが高学年。
ヤマ場となる後半も、大分前半のスピードに追い付いてきました。
完成も間近です!
ところで、Mちゃんには、今年の発表会で自分の曲以外にも下級生のフォローや伴奏をいくつか頼んであります。
「これでしょ。『スヌーピーのハッピーダンス』。ドレミー、ミレドー、レードー...」
Mちゃんは、前に渡された楽譜を見て言っています。
「そう、そうなんだけどね、それをMちゃんは、1オクターブ高く弾いてもらいたいんだ。」
「ここ?」
「そうそう。それでね、メロディーの下に、こういうメロディーをもうひとつ、並行して弾いて!?」
先生は、音符の下にエンピツで、そのメロディーを書き込みました。
「えー?」
「それとね、この、合間のとこで、こういうフレーズをね・・・」
こうして、小出しにジワジワとアレンジが書き込まれ、けっこうな伴奏になってきました。
「スヌーピー、お願いね。それとこの『おふねにのって』はね」
「コードを弾けばいいんですか?」
「っていうか、コードは右手で弾いて。で、左手はどうするかっていうと、こうやって」
先生は左手でベース、右手でリズムを刻む、8ビートロックのパターンを弾いてみせました。
「ねっ、左手は トーン、ト、トン、そして右手が、その合いの手に入っていく。やってみて」
Mちゃん、弾いてみているうちにだんだんパターンに慣れてきてる様子です。
「ほら、できるできる。これお願いね。あと、オープニングだけどね。Mちゃんの楽譜はこれ」
この間渡したメロディー譜とは違う、和音の連続ばっかりのハーモニー譜です。
「え~?これ何ですか~?意味不明・・・」
「死んだ?(笑)」
「もう死んでる~(笑)」
先生はもう大爆笑となってしまい、オープニングはまた来週あらためてやろう、ということでMちゃんは解放されました。www
Mちゃんももう5年生、ヒバリ教室の発表会は4回目になります。
これからはだんだん、自分より下のみんなの伴奏をしたりフォローしたりという「上級生の役」ができるようになってもらいたいです。
そして、教えておいてあげるけど、最初見て簡単だと思っていた楽譜が いつの間にかジワジワとバージョンアップされていって、最後には予想外のハイレベルアレンジになってた。ハメられた!というのは、ヒバリ先生のいつもの手なんで。
それで、みんなちゃんと弾けるようになってるんだから、別にいいでしょ?
ヒバリ教室の上級生たちは、みんなそうやって鍛えられてきたのだよ。
Mちゃんもがんばってね。(笑)
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