自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その186)

2013-01-28 | ジャコウアゲハ

1月28日(月)。晴れ。昨日の予報どおり,昨夜寒波がやって来てわたしたちの地域でも積雪模様。辺りはうっすらと雪化粧して,我が家の近くを走る国道を見ると,行き交うドライバーが普段より慎重に運転しているように見えました。

家では庭のマンサクが雪を抱いて……。寒さにぎゅっと身を引き締めているかのようです。

植木鉢では,ジャコウアゲハの蛹が冷え冷えとしていました。下写真A・B・Cに合計4個の個体が写っています。

鉢に挿した割り箸では,個体(B)が雪帽子を被っていました。昨冬も,自然で目撃した類似の場面を撮影して掲載しました。

わたしたちの感覚からすると「なんと寒いことよ!」と感じられる風景なのですが,ジャコウアゲハの棲息地に雪が降るなんて自然界では当たり前の出来事です。こうした厳寒期を無事にしのぎ通すしくみがこの個体にちゃんと備わっているのです。

これはまさに,生命史を貫いて自然界の均衡が保てるようにしくみが整えられてきたほんのひとつの証しにすぎないのですが……。そうではあっても,一つひとつの事例はいのちについて考えるとき,深く語りかけてくれます。

印象に残る朝となりました。